モラハラ夫と離婚する方法!慰謝料や離婚後の結末も紹介
2020.08.15
夫のモラハラに悩んでいる妻は、最終的に離婚を選びたくなるでしょう。しかし、モラハラ夫との離婚がスムーズに進むとは限りません。なかには、相手が離婚を認めずに長期化するケースもあります。
そこで今回は、モラハラ夫との離婚を考えている方に向けて役立つ情報、離婚後に注意すべき点なども併せてご紹介します。
モラハラ夫と離婚したい!別れ方の手順を解説
「離婚する」と妻が決意したとしても、別れ方の手順をしっかりと踏まなければ多くの苦労やストレスを抱えることになります。ここでは、離婚するために必要なものに加え、離婚に向けての手順などを紹介します。
モラハラ夫との離婚手順1.証拠を集める
妻が離婚をしたいと思っていても、モラハラ夫が応じないケースは多くあります。なぜならモラハラをしている側は、まったく自覚していないことがあるからです。
夫婦間のトラブルは第三者には伝わりにくいため、モラハラの事実を示すためには証拠を集めておきましょう。相手が暴言を吐く録音データ、威圧的な内容のメールなど、夫が妻に対しておこなったモラハラの証拠が離婚を進める上で重要となります。
さらに、精神的な苦痛を伴ったことにより、心療内科などの通院履歴がある際は、診断書の発行をお願いしておきましょう。
モラハラ夫との離婚手順2.証拠をまとめる
モラハラの証拠を集めたら、それを時系列やモラハラの種類、状況別などにまとめておきましょう。弁護士や第三者に証拠を提示する際には、伝わりやすさが大切です。
「こんなモノはいらないかな……」と判断に迷うものもあるでしょう。しかし、証拠は多い方が有利になるので、できる限り集めた上で、しっかりとまとめておきましょう。
モラハラ夫との離婚手順3.金銭的な準備をする
無事に離婚が成立したとしても、それはゴールではありません。新たな生活を始めるために、生活費を確保しておく必要があります。
たとえ慰謝料を請求できたとしても、生活を安定させるための金額としては厳しいかもしれません。そのため、離婚後の生活を踏まえ、事前に仕事を探すなど、経済的に自立することを考えておきましょう。
モラハラ夫との離婚手順4.別居をする
離婚までの道のりが長引くことを考えて、家を出る準備を進めておくことも必要です。そもそも、モラハラ夫と同じ環境で暮らすことは、大きなストレスにもなっているでしょう。
夫と離れたことにより、離婚への準備も進めやすくなるかもしれません。まずは、自分の心と身体の安全をしっかりと確保しておくことですね。
モラハラ夫との離婚手順5.弁護士へ相談する
モラハラ夫との離婚は、相手が納得できずに長期化するケースが多いといわれています。家族や友人に相談することで、気持ちの面は楽になるかもしれません。
しかし、本気で離婚を考えているのであれば、専門家である弁護士の力を借りましょう。地域の相談窓口から紹介してくれるケースもあるので、まずは情報取集だけでも進めておくことが大切です。
離婚やモラハラ被害に詳しい弁護士は多く、さまざまな案件や事例をもっています。何よりも、その道のプロに相談するのが一番ですよ。
モラハラ夫と離婚できない…拒否されたらどうすればいい?
離婚の手順をしっかり踏んでいったとしても、モラハラ夫が離婚に応じないケースもあるでしょう。ここでは、離婚を拒否された場合の対処法について紹介します。
モラハラ夫に離婚拒否された際の対処法1.離婚の意志が固いことを伝える
モラハラ夫は、自分が妻を養っていることに傲慢になり、精神的にも経済的にも自分が妻を支えていると思い込んでいます。残念ながら、自分の発言や態度がモラハラだという自覚はありません。
そのため、妻が離婚を切り出したとしても、「どうぜ、すぐに気が変わるだろう」と軽く考えている場合も……。だからこそ、離婚に対する強い意志をみせることが重要です。しっかりと話し合いの場を設け、離婚の固い決意を伝えましょう。
モラハラ夫に離婚拒否された際の対処法2.共通の知人を交えて話し合う
離婚を認めてもらえない場合、そのまま話し合いを続けていても解決の道はありません。そこで、共通の知人など第三者を交えて話し合いの場を設けてみましょう。また、可能な限りモラハラ夫が信頼できる人にお願いするのがおすすめです。
夫が信頼できる相手であれば、モラハラをしていた事実など、客観的に自分の行動を振り返り、反省する場合もあるからです。あまり期待はできませんが、自らの過ちを認め離婚に応じる場合もあるでしょう。
モラハラ夫に離婚拒否された際の対処法3.離婚調停を申し立てる
それでも離婚を拒否し続ける場合は、離婚調停を申し立てる形がベストでしょう。離婚調停とは、第三者である調停委員が申立人と相手方のそれぞれから話を聞き、離婚を進める方法です。
当事者同士が顔を合わせることがないため、落ち着いて話し合いができます。また、慰謝料や財産分与の問題など、お金にかかわる内容を併せて決められる点もメリットです。
モラハラ夫と離婚すると慰謝料や財産分与はどうなる?
モラハラ夫と離婚をする上で、慰謝料や財産分与は最も気になる部分かもしれません。ここでは、「夫からどれぐらいの慰謝料をもらえるのか?」という疑問と、財産分与について紹介していきます。
モラハラ夫との離婚で請求できる慰謝料
モラハラの被害による離婚は、慰謝料を請求することが可能です。もちろん、モラハラ被害の大きさや、モラハラによる精神的ストレスの大きさにより、請求金額は異なります。
一般的には50万円~300万円が目安ですが、状況によってはそれ以上の金額が認められるケースもあるでしょう。
モラハラ夫との離婚による財産分与
財産分与とは、婚姻関係が結ばれている間に夫婦で築き上げた財産を平等に分ける、ということです。貯金のほか、保険証券や土地なども含まれ、夫婦の間に収入格差が生じていても平等となります。
しかし、モラハラ夫の場合、この財産を独り占めしようとしているケースもあるので危険です。正確に財産分与がおこなわれるためにも、事前に夫がもっている財産について調査しておく必要がありますね。
モラハラ夫と離婚したその後の結末
モラハラ夫と晴れて離婚が成立した場合でも、妻の不安は完全に消し去れない場合もあるでしょう。ここでは、離婚後の心配事や注意点などを紹介していきます。
モラハラ夫との離婚後に心配なこと1.再び接触されないか?
離婚後に心配な点としては、モラハラ夫からの接触です。依存度が強く、ストーカー気質の夫の場合、そんな不安な気持ちが高まるかもしれません。
実際に、モラハラ夫が復縁を求めて元妻の自宅や職場近くに姿を見せ、声をかけてくるケースもあります。
モラハラ夫が姿を現すことがないとしても、その不安と戦わなければいけないのは大きなストレスでしょう。まずはリラックスできる環境に身を置いて、新たな生活を楽しんでいくことがおすすめです。
モラハラ夫との離婚後に心配なこと2.何かしらの反撃をされないか?
次に不安な点としては、「モラハラ夫から何かしらの反撃が起きないか?」という点でしょう。離婚が成立したとしても、モラハラ夫は納得していないケースも多いはず。再びあなたとの復縁を迫るため、何か仕掛けてくるかもしれません。
少しでも身の危険や気配を感じたら、すぐに身近な人や専門機関に相談しましょう。何か大きなトラブルが起きる前に防ぐことが大切ですよ。
モラハラ夫との離婚後に心配なこと3.再びモラハラ男を引き寄せるのでは?
モラハラ夫と離れてからも、モラハラをさせてしまった自分を責めることもあるでしょう。被害者側は、モラハラをされ続けたことで、「自分にも問題がある……」と感じてしまう傾向があります。
モラハラをされていた側は、どちらかというと相手に服従する傾向があります。特に自分に自信がないと感じている人は、「また、同じような男性と出会うのではないか?」と不安に襲われることもあるはずです。しかし、ここで悩んでいても仕方がありません。
まずは、不安な気持ちを支配している自分の心を楽にしましょう。そして、自らの意志を相手に伝える勇気をもつことが大切です。必要に応じて、カウンセリングなどを受けてみるとよいかもしれません。
モラハラ夫は離婚後にどうなる?
モラハラ夫は、モラハラをしている相手に依存することで、自分の存在意義を見出すところがあります。そのため、離婚後も同じようにモラハラできる相手を探そうとするでしょう。
外ではモラハラの姿を見せることはないため、第一印象は紳士でスマートな印象を与えます。女性との交際が進んで結婚し、無事に結婚生活がスタートした段階で、再びモラハラを繰り返すのです。
また、先ほども触れたように、モラハラ夫が復縁を望んでくるケースもあります。納得して離婚しているとも考えにくいため、「反省したから、もう一度やり直そう」などと、気軽に声をかけてくる場合もあるでしょう。
いずれにしても、モラハラ気質はそう簡単に改善されることはありません。離婚が成立したタイミングでは反省したかもしれませんが、多くのモラハラ夫は、どの環境でも新たなターゲットを見つけていくでしょう。
まとめ
モラハラ夫と離婚する方法について紹介しましたが、いかがでしたか?離婚を決意した時期は、離婚というゴールに向けてのスタートラインに立ったに過ぎません。その後こそ、多くの試練が訪れるでしょう。
しかし、まずは一歩を踏み出したことが大切なのです。今回の記事を参考に、新たな人生に向かって前向きに歩んでいってくださいね。