モラハラ夫と別居!必要な準備と注意点・別居後は復縁か離婚か?
2020.08.26
モラハラ夫をもつ妻は、一度は別居や離婚を考えたことがあるのではないでしょうか?しかし、別居や離婚となると諸々の準備が大変なので、なかなか踏み切れずにいるのかもしれませんね。別居・離婚を進める際には、様々な注意点があります。
そこで今回は、モラハラ夫との別居を考えている人、既に別居中の方に向けて、必要な情報を詳しくお伝えします。また、別居後の決断として復縁と離婚のどちらを選ぶべきかについても解説するので、最後までチェックしてくださいね。
モラハラ夫と別居したい……事前に相談するべき?
モラハラ夫との別居を決意した際、まず考えるのは「直接、夫に相談するべきか?」という点でしょう。ここでは、夫への相談が必要なケース、必要ではないケースをそれぞれ紹介します。
モラハラ夫との別居前に夫への相談が必要なケース
相談が必要か否かは、モラハラのレベル感や悪質さがひとつの判断材料となります。あなた自身が、モラハラ夫に少しでも対抗できる状況であれば、別居を切り出してみましょう。
別居という言葉により、モラハラ夫は焦りを見せ、自らの態度を改めるかもしれません。また、一瞬は怒りの感情を出しつつも、冷静に話し合う姿勢を見せる場合もあるはずです。
しかし、モラハラ夫は、別居は妻の身勝手な行為と捉える場合もあります。そのため、たとえ相談に応じたとしても、別居に応じる可能性は低いと考えておいた方がよいでしょう。
モラハラ夫との別居前に夫への相談が必要のないケース
多くのモラハラ夫は、「別居を考えている」と言うだけで激しく怒る危険性があります。妻が被害を受けないためにも、基本は別居前に相談しないのが一番です。モラハラの程度がかなり悪質ならば、黙って家を出るべきです。
モラハラ夫に何も言わずに家を出たことで、「離婚の際、不利になるのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、「モラハラの被害」という明確な理由があれば、相談せずに別居をしたことが大きな問題にはなることはほとんどありません。
その際、大事なのは別居の準備を慎重に進めることです。途中で夫に知られてしまうと妨害される恐れがあります。何よりも、こちらの動きを察知されないように注意しましょう。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点
では、本格的に別居をする際、具体的にはどんな準備をすればよいのでしょうか?ここでは、居場所を知られないための注意点も併せて紹介します。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点1.持ち出す荷物はリスト化する
まずは、家を出る際に持ち出す荷物、必要な物を書き出すことから始めましょう。何か忘れ物をした場合、自宅に取りに戻るときに大きなリスクを伴います。わかりやすくリスト化をしておくことで、スムーズに準備を進められるので、忘れ物をする心配がなくなります。
また、リストは荷物の重要度ごとに、レベル分けをしておくのもおすすめです。生活に最低限必要な荷物のほかに、自分の思い出の品に加え、余裕があれば持ち出したいものなどを分けておきましょう。
リストがあることで荷物の取りまとめもスムーズとなり、結果的に別居準備の時間短縮にもなりますよ。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点2.財産に関する物は持ち出すこと
財産に繋がる銀行の通帳やキャッシュカード、クレジットカード、実印などの貴重品は必ず持ち出しましょう。
また、自分が所有している貴重品として、アクセサリーやパソコンなども必ず持っていくべきです。万が一忘れてしまった場合、勝手に処分されるかもしれません。また、貴重品と引き換えに夫が何かを要求してくる可能性もあるので、必ず確保しておきましょう。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点3.生活必需品は持ち出すこと
運転免許証やマイナンバーカード、パスポート、健康保険証など、身分証明ができる物も忘れずに持ち出しましょう。
さらに、最低限の衣類も必要です。もちろん後から購入できますが、これから先、何かとお金は必要です。まだ使える身の回りの衣類等は、可能な限り持ち出してくださいね。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点4.離婚に必要な資料は持ち出すこと
別居後、再び夫の元へ戻るケースもあるでしょう。しかし、離婚をする可能性も高いため、離婚に関連する物も忘れずに持っていきましょう。
特に必要なのは、モラハラの被害を示す証拠品です。モラハラが原因で通院した病院の診断書、モラハラ夫から攻撃された際の録音データ、メールのプリントアウトなどは重要な証拠です。
これらがあることで、離婚の協議が有利になることも多いので、忘れずに準備しておくことをおすすめします。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点5.子どもに関する物は持ち出すこと
もし子どもがいる場合、妻側が連れていくケースが多いですよね。そのため、子どもに関する物も忘れずに持ち出しておきましょう。
モラハラ夫にとって、子どもは大切な存在のはずです。だからこそ、子どもの荷物が家にあれば、それを理由に妻側に取引を要求してくる可能性もあります。こちらも、リストに忘れず記載しておきましょう。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点6.夫婦の共有財産は持ち出さないこと
共有財産とは、「婚姻後に夫婦が共に所有する財産」のことを意味します。そのため、勝手に持ち出すとトラブルになってしまうこともあるのです。
モラハラ夫に対して怒りの感情があると、思わず共有財産を持ち出したくなるかもしれません。しかし、後に大きな問題となり、妻側が不利になること恐れもあるので、十分な配慮が必要です。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点7.相手名義の物は持ち出さないこと
さらに注意が必要なのは、相手名義の物に手を出すことです。万が一、相手名義の物を持ち出してしまうと、大きなトラブルに発展します。
最悪の場合には、損害賠償の請求をされてしまうケースもあるでしょう。離婚協議に発展した際、不利にならないように気を付けることが大切です。
モラハラ夫と別居する時の準備と注意点8.別居先を知られないようにする
モラハラ夫との別居後、別居先の住所は知られないのがベストです。もし、知られた場合、何らかの危険性を伴うことも……!
そのため、別居先を知られないよう、まずは信頼できる親族や友人の力を借りるとよいでしょう。
引っ越しをする際、転居先の情報収集や手続きなど、1人で動くには難しい面も多くあります。可能な限り周囲の協力を得ながら、スムーズに別居を進めてくださいね。
また、行政や民間団体が運営しているシェルターに避難するのも、ひとつの手です。シェルターへの入居期間には制限がありますが、個人情報が徹底的に管理されているため、安心して身を隠せます。
すぐに転居先が決まらない場合、または緊急で避難する場所が必要だと感じた際は、こちらも併せて検討してみましょう。
モラハラ夫と別居中の生活費について
無事に別居生活がスタートした際、最も悩むのは金銭的な面でしょう。では、モラハラ夫との別居中、生活費は相手からもらえるのかを解説します。
モラハラ夫と別居中の生活費はもらえる
たとえ別居をしていても、離婚をする前であれば、生活費の支払いを請求することが可能です。夫婦である以上、同レベルの生活を送れるよう、生活費を支払う法的義務があります。
生活費は、離婚が成立する、もしくは別居生活が終わる期間まで受け取れます。適正額は夫と妻の収入を基準にして算出した、裁判所が示す提示額などが目安です。
しかし、別居中の妻に対し、モラハラ夫が素直に生活費を支払わないケースも多いはず。その際は、法的な義務があることを伝えたうえで、第三者に入ってもらいながら説得をしていく必要があります。
モラハラ夫と別居中の生活費を自分で稼ぐ場合の注意点
すぐに生活費の支払いに応じてもらえない場合、自らが生活費を稼ぐ必要があります。別居前からの職場で働ける場合は安心ですが、別居したことで環境が変わり、職場を変えなければならない場合もあるでしょう。
その場合、モラハラ夫に職場を特定されてしまう恐れもあります。以前の居住地からは遠い場所、そして夫の行動範囲とは異なる場所を選ぶ方が良いですね。
もし実家で暮らせる場合は、しばらくの間は両親の助けを借りるべきでしょう。
モラハラ夫と別居してから復縁か離婚かの決断
モラハラ夫と別居しても、それはゴールではありません。いずれは話し合いの場を設け、「復縁するか、離婚するか」を決断する必要があります。ここでは、今後の生活を決めるタイミングに加え、復縁と離婚に対するメリット・デメリットをお伝えします。
復縁or離婚の決断に最適な期間
今後の生活について決断をするには、どれぐらいの期間で答えを出すべきなのでしょうか?
夫婦の関係性やモラハラの状態にもよりますが、少しでも相手との復縁を望むのであれば、別居期間は短い方が良いでしょう。冷却期間としては2~3ヶ月間が目安です。
逆に、離婚の可能性が高いのであれば、離婚成立がゴールにもなるため、“いつまで”という期間を示すのは難しいと言えます。弁護士や専門家の意見を聞いた上で、最適な時期を決めましょう。
モラハラ夫と別居後に復縁した場合のメリット・デメリット
復縁をした場合の大きなメリットは、生活環境を変えずに済むという点です。特に子どもがいる場合、環境が変わることの影響により、子どもが精神的に不安定な状態に陥ることも考えられます。
妻側にとっても、夫のモラハラが改善され、夫婦関係が修復されるのであれば、離婚を避けたいと願うはずです。しかし、そこにはデメリットもあることを忘れてはいけません。
モラハラ夫の反省がみられたとしても、それは離婚を回避するための一時的なものという場合もあります。しばらく穏やかな暮らしがあった後、また同じような苦しみを味わう危険性も秘めています。
信頼できる周囲の意見や専門家のアドバイスも踏まえながら、しっかりと話し合いを進め、慎重に答えを出すことが重要ですね。
モラハラ夫と別居後に離婚した場合のメリット・デメリット
離婚した場合の最大のメリットは、やはりモラハラの苦しみから逃れられるという点でしょう。モラハラに怯えて暮らす毎日から解放され、自由な日々が取り戻されます。
デメリットは、経済的な自立が必要なことです。離婚に至るまでに多くの費用がかかった場合は、金銭的にさらに厳しくなる場合もあります。
しかし何よりも、自分や子どもが心身共に健康であることと、安全な環境を優先するべきです。長い将来を考えて、夫と暮らすべきでないと判断したのであれば、覚悟を決めて離婚に踏み切りましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はモラハラ夫と別居する際に必要な準備や注意点、別居後の決断などを併せて紹介しました。
モラハラに苦しむ状況は、長く続けていれば心身ともに大きな影響をもたらします。まずは、早めに別居の準備を進めることが一番です。その際、紹介した注意点を参考に、今後の生活について慎重に答えを出していきましょう。