【花言葉】カーネーションの意味を色別に紹介!母の日にぴったりのギフトは?
2019.04.04
春になると街中やお店に色々なお花が増えてきます。バラやチューリップくらいしか知らないという男性の人でも、カーネーションは知っているという人もいるのではないでしょうか。
母の日のギフトとして男性からも女性からも親しみの深いカーネーション。ですがその花ごとに様々な花言葉があるのをご存知でしょうか?
今回はそんなカーネーションについて、詳しく調べてみました。
【花言葉】カーネーションってどんな花?品種や基本の豆知識
【花言葉】カーネーションは昔からある花
カーネーションはナデシコ科の植物で、学名はDianthus caryophyllus、和名では阿蘭陀石竹(オランダセキチク)、阿蘭陀撫子(オランダナデシコ)、麝香撫子(ジャコウナデシコ)などと呼ばれています。
毎年花を咲かせる多年生の植物で、花期は4月から6月とちょうど母の日の前後です。
その歴史は古く、古代ギリシャ・ローマ時代には既に栽培が始まっていたといわれています。その時代では単に観賞用というだけでなく、食用としても使われていたようです。
原産地は南ヨーロッパや西アジアと言われ、ナデシコ科の原種であるダイアンサス・カリオフィルスやダイアンサス・シネンシスなどが複数種類自然に交配して生まれたものだと考えられています。
日本に伝わってきたのは江戸時代の終わりと言われ、その当時はアンジャベル(またはアンジャ)という名前で呼ばれていました。国内での栽培を試みるもなかなか成功せず、実際に普及し始めたのは明治の終わりから大正時代と言われています。
この時近代化栽培法を確立した土倉龍治郎は、「カーネーションの父」とも呼ばれています。近年日本では菊や薔薇に並んで生産高の多い花のようです。
【花言葉】カーネーションの名前の由来
カーネーションという名前がついた経緯にはいくつかの説があります。
一つはその色合いが肉の似ていたことから、ラテン語の「carn(肉)」色の花、という意味からついたという説。
もう一つは16世紀イギリスのシェイクスピアの時代に、冠の飾りとして使われたことから「coronation flower」と呼ばれたものが変化した、という説があります。単純に「coronation(戴冠式)」から来たというものも。
日本でも当初ついていたアンジャベルという名前が定着せず、本によってはナデシコ科の一種としてしか紹介されていなかった、ということもあったようです。
【花言葉】花の付き方や咲き方で品種が違う
カーネーションと一口に言ってもその種類はとても多くあります。
まず花の付き方で、一本の茎に一つの花が付くものを「スタンダード」と呼びます。母の日の花束などでよく見かけるのはこのスタンダードのタイプでしょう。花は一輪ですが大きく、非常に華やかな見た目になります。
もう一つは茎が枝分かれしてそこにいくつかの花をつける「スプレー咲き」です。こちらは花が小さい代わりに沢山つけるので、スタンダートとは違った愛らしさがあります。鉢植えや大きめの花束にはこちらが多い印象です。
また咲き方でもいくつかの種類に分かれています。
基本的にカーネーションは、柔らかいフリルのような花弁が何重にもなって咲くというイメージですが、その花弁の先がとがっているものを「剣弁咲き」といいます。一般的にはこのタイプのカーネーションが多いでしょう。
剣弁咲きがより細くなったものは「極剣弁咲き」と言われ、別名「スター咲き」とも。珍しい品種で、一見するとカーネーションと分からない人もいるのではないでしょうか。
逆にこの尖りがないものは「丸弁咲き」と言われ、丸っこい柔らかい印象のお花になります。ただしよく見ないとその違いはあまり分からないかもしれません。
また「ひと重咲き(半八重咲き)」と呼ばれる、フリルのような花弁がないものもあります。見た目はカーネーションというよりは、ナデシコに近いといえるでしょう。スターチェリーやソネットフレーズなどの品種がこれにあたります。
【花言葉】カーネーションの花言葉の意味を色別に紹介!
赤のカーネーション
母の日を象徴するカーネーション、その全体的な花言葉は「無垢で深い愛」です。ただしカーネーションには多くの色があり、その色ごとにも花言葉は違うものが付いています。
例えば一般的な赤色のカーネーションの花言葉は「母への愛」。またに母の日に渡す花としてふさわしい花言葉が付いていますね。
またそれ以外にも「熱烈な愛」、「愛を信じる」という花言葉もあるため、告白やプロポーズに使っても喜ばれる花色でしょう。
ただしあまり暗い、深い赤色の場合「欲望」や「心の哀しみ」という花言葉が付いているものもありますので、選ぶときには注意した方がいいかもしれません。
ピンクのカーネーション
可愛らしいピンクのカーネーション。真っ赤よりもこちらの方が好きという人も多いのではないでしょうか。
ピンクのカーネーションの花言葉は「女性の愛」「美しいしぐさ」「温かい心」といった意味です。また「感謝」や「気品・上品」という意味も持つので、上品なお母さんであればこちらを送るという人も増えています。
黄色のカーネーション
ちょっと珍しい黄色のカーネーション。この花言葉は「軽蔑」や「嫉妬」、「愛の揺らぎ」といった花言葉が付いています。
基本的に黄色の花というのは、キリストを裏切ったユダが着ていた衣の色として、こうした不吉な意味をもつ花言葉が多く選ばれているようです。
ただし最近ではその華やかな色合いで花束に使いたいという人も多く、「美」や「友情」という花言葉も広まっています。
紫のカーネーション
古来日本より紫は高貴な人が付ける色とされてきました。紫色のカーネーションも珍しいものですが、その花言葉は「誇り」や「気品」。
妙齢の女性や母親に贈るときに選ぶと、喜ばれる色合いと言えるでしょう。
オレンジのカーネーション
ビタミンカラーとしても好まれるオレンジ色。確かに見るだけで元気をもらえそうなこの色のカーネーションには、「純粋な愛」や「清らかな慕情」、「あなたを愛します」といった花言葉が付いています。
母の日にもいいですが、男性から女性に向けて送るのにも好まれそうな言葉ですよね。
実物も綺麗なオレンジ色で、プレゼントには良い品種だといえるでしょう。
青のカーネーション
薔薇と同様に、カーネーションも青色の再現が難しいとされていた花のひとつです。
ですが1997年、サントリーフラワーズと、オーストラリアの植物工学企業であるCalgene Pacific(現:Florigene)が共同開発した結果、これらの花色の再現に成功しました。
その花言葉は「永遠の幸福」。当初は「ムーンダスト」という品種でしたが、最近ではその色合いや咲き方によっていくつかの種類が出ているようです。
当初は量産化が難しく、選ばれた場所でしか見られない希少な花でしたが、近年では生産量も増えて、一般でも手に入れることが可能になりました。ですが相変わらず流通量は少なく、見たことがない人も多いのではないでしょうか。
珍しいものが好きなお母さんや女性にはお勧めのカーネーションです。また花に興味がない男性でも青色の花と聞くと、その珍しさに興味がある人も。そんな方に贈るのにもいい品種です。
【花言葉】カーネーションの花言葉の由来は?
【花言葉】元々はギリシャ神話から
色々な花言葉があるカーネーション。ですが「母への愛」という花言葉が付いたのはかなり近年になってのことです。
元々の花言葉は「熱烈な愛」、「愛を信じる」、「清らかな慕情」といったもので、これはギリシャ神話に由来しています。
古代ローマに美しいソニクスという女性がおりました。彼女は花冠を作る才能があり、カーネーションで花冠を作っては太陽神アポロンの祭壇をいつも美しく飾っていました。
しかし彼女の才能を妬む者に殺されてしまいます。その死を悼んだ太陽神アポロンは、自分の祭壇を飾り付けてくれたソニクスに感謝し彼女の亡骸をカーネーションに変えた、という物語があります。
カーネーションの属名(dianthus)は「神の花」を意味しており、この神話に由来するようです。こうした美しくも悲しい物語が、このように愛や恋に関する花言葉を生んだのでしょう。
【花言葉】キリスト教からも花言葉が
またキリスト教では「哀れな心」という花言葉がついているところもあります。
これはキリストが処刑されたとき、聖母マリアの涙からピンクのカーネーションが生まれたという逸話に基づいたものであり、宗教画や聖母子像にも母性の象徴としてカーネーションが多く描かれています。
【花言葉】母の日が出来たのはアメリカから
カーネーションが母の日として定着したのは、アメリカで1907年アンナ・ジャービスが、亡くなったお母さんをしのんで白いカーネーションをささげたことに由来します。
これ以降カーネーションには「母への愛」という花言葉が付いたと言われています。
【花言葉】カーネーションはいつの誕生花?
【花言葉】赤いカーネーションの誕生花
5月12日、6月15日、11月20日の誕生花には赤いカーネーションが選ばれています。
【花言葉】ピンクのカーネーションの誕生花
1月11日、5月15日の誕生花にはピンクのカーネーションが選ばれています。
【花言葉】その他のカーネーションの誕生花
黄のカーネーションは3月8日、白のカーネーションは4月18日の誕生花として選ばれています。またカーネーション全般も3月26日の誕生花です。
カーネーションは種類も膨大なため、出典によっては他にも誕生花に選ばれている日があります。
【花言葉】母の日とカーネーションの関係性
【花言葉】母の日とカーネーションの由来
アメリカの南北戦争中、アン・ジャービスという女性が負傷した兵士たちのケアをする「マザーズデー・ウォーク・クラブ」を発足しました。
彼女が亡くなってから2年後の1907年5月12日、娘のアンナ・ジャービスは、亡き母を追悼する記念式を教会で開催し、その参加者に母親が好きだった白いカーネーションを配りました。
これが「母の日」の起源とされ、白いカーネーションは母の日のシンボルとなったのです。
【花言葉】母の日が定着するまで
それをきっかけに、ウェストバージニア州で始まった「母の日」はアメリカ全土に広まっていき、1914年には5月の第2日曜日を母に感謝する日、「母の日」として正式に制定されました。
日本でも1949年頃から5月の第2日曜日を母の日とするようになり、近年まで母親に感謝の気持ちを伝える日として長く愛されているようです。
【花言葉】白いカーネーションがはじまり
このように今では赤いカーネーションが主流となっていますが、そのはじまりは白いカーネーションでした。
白いカーネーションの花言葉は「亡くなった母親への愛」他にも「純粋な愛」「私の愛は生きています」というものがあります。
白いカーネーションは亡くなった母親への手向けの意味がありますので、健康を願って赤いカーネーションが送られるようになったと言われています。
もしも母の日にカーネーションを送ろうと考えているのであれば、白以外の色を選ぶ方がいいでしょう。
まとめ
可愛らしいカーネーション。ですがその花が持つ物語には切ないもの、悲しいものなど実に様々です。
その花が持つ物語や歴史から花言葉はつけられています。興味を持ったら他の花についても調べてみるのもいいかもしれませんね。