モラハラ毒親の特徴と子供への悪影響は?解決策・相談先を紹介
2018.02.14
“毒親”って何だか知っていますか?
一部のメディアでは繰り返し特集が組まれたり、書籍がいくつも出版されていたり生き辛さを感じる人達の間では周知の言葉ではあります。
ある程度の年齢を重ねれば、自分自身の両親が毒を持っていたのだと、客観的に見れる部分はありますが、まだ10代20代の、親の元で生活している若者は自分自身の親が毒親だと分かっていない場合がとても多いのです。
毒親のモラハラから解放されて、穏やかな日々を送る為に出来ることはないのでしょうか?
精神的に限界に来る前に、相談出来る所はどこでしょうか?
苦しんでいるあなたのお力に少しでもなれるよう、これから一緒に調べて行きましょう!
家庭、親子間という閉ざされた空間で発生するモラハラ
毒親とモラハラの関係性
子供にとって薬にならず毒にしかならない親を毒親と呼びます。
この毒親にも実に色々なタイプがいるのですが、若者にとって聞き馴染みの薄いモラハラという単語が毒親の行動にそのまま適合するのです。
毒親は子供の人格を全否定する
自分達の子供だからと、モラハラを働く毒親は子供に何を言っても良いのだと無意識にそう思ってしまっています。
子供が自ら一生懸命に悩み、選択し、成長するという過程を蔑ろにし、やっぱりお前は駄目な人間だから親がいないと何も出来ないというような感覚を繰り返し子供に刷り込みます。
「〇〇ちゃんはこんなに立派なのにあなたときたら」
「お姉ちゃん、お兄ちゃんはあなたの歳にはもっとお利口だったのに、あなたときたら」
そう執拗に他者と子供を比べることを叱咤激励だと勘違いして、その子個人の人格を真っ向から否定し続けます。
そんな風に毎日言われ続けた子供の精神は、どんどんすり減っていき、自己肯定感というものが育つことなく大人になってしまいます。
毒親は、子供の為と言いながら親の思想を押し付け例外を許さない
習い事や勉強等、子供の将来を見据えたものを子供に与えたは良いが、子供がもし異を唱えようものなら物凄い剣幕を起こします。
勉強や、その事柄を為さない人間を認めないその考え方は、出来の悪い人間は誰にも愛して貰えないのではないかと子供の心に深い傷を残してしまうことになるでしょう。
子供を使って見栄を張ろうとする
モラハラ行為に及ぶ毒親は、子供の出来が親の価値を左右すると考えているので躾けに異様に厳しいことが多くあります。
単純に子供が恥ずかしい思いをしないようにという親心というようりは、親自身が恥をかかないようにという側面が大きく、親の言う通りの結果を出さないと激しい叱責が待っています。
子供の気持ちに共感することが出来ない
毒親にとって大切なのは、自分の思う形の子供であることが重要で、子供がどう思っているかまでは考えが至らないことが多いのです。
こんなにしてあげているのだから、子供も当然幸せな気持ちでいると一方的に思い込んでしまうのです。
暴力は伴わず、露骨な態度や雰囲気で子供の精神を圧迫する
毒親のモラハラは、基本的には身体的な暴力は一切伴いません。
精神的に子供を追い詰め、静かな脅迫ともとれる態度で子供に接するのです。それ故身体的な暴力と違い、周りに露呈しにくいことが一番厄介なのです。
モラハラ行為をする毒親の特徴チェックリスト
子供に干渉しすぎる
毒親は子供に対して異常に干渉します。子供が自分の考えをまとめたり自分なりのやり方を試そうとしたりする前に、先回りして口を出したり手を出したりして、子供の自立のチャンスを奪っていきます。
毒親自身は子供のためにやってあげているという意識が強く、それが子供のためによくないことだとは思っていません。
自分が先回りして何もかもをやってあげなければ子供は正しく生きていくことができないと考えていて、子供が自分の思い通りになるようにコントロールしようとします。
それは子供が大人になってからも続き、たとえ結婚した後でも子世帯の夫婦関係や育児について必要以上に口出しをするようになります。
必要以上に過保護
毒親は子供を過保護に育てることが愛情だと思い込んでいることが多いです。子供が本来なら叱られるべき悪さをしたり、わがままを言ったりしても叱らずに子供の言うがままにさせて、親としての責任を果たそうとしません。
また子供が成長すれば自分のことは自分でできるように躾けるのが本来親のあるべき姿ですが、毒親は子供が着るものや食べるもの、学校生活や交友関係にまで手を回し、自分の管理下に置こうとします。
過保護になるのは子供のためと言いながら、毒親自身が子供の世話を焼くことに自分の存在価値を見出しているため、いざ子供が自分の元から離れていこうとすると必死になって繋ぎ留めようとします。
子供に大きすぎる期待をかける
自分の子供に少なからず期待を抱いてしまうのが親というものですが、毒親の場合はその期待が子供の負担になるほど大きいものとなります。こうなってほしい、こういう風にはなって欲しくないという理想を子供に押し付け、無理にでも従わせようとしまいます。
子供が自分の期待通りの成績をあげられなかったり意にそぐわない行動を取ったりすると、子供のことを罵倒してでも自分の意思に従わせようとし、本来無償で与えられるはずの愛情を子供の努力に対する対価にしようとします。
子供は頑張って親の期待に応えなければ愛情がもらえないため、自分の実力以上の成果を得ようとして疲れ切ってしまいます。
子供や家族に暴力をふるう
子供自身にふるわれる暴力はもちろん、たとえ子供自身は殴られなくても子供の目の前で家族に暴力をふるえば、それは子供に対しての虐待となります。躾と称して行われる頻繁な暴力は、子供の体や心だけを傷付けるだけでなく、自由意思を奪い反論する気力を失わせます。
暴力をふるう毒親は子供や家族の意見になど耳を貸さず、自分が絶対的な存在であろうとします。自分の思い通りにならなければ相手を殴って従わせようとするのです。
また肉体的な暴力だけでなく、言葉や態度による精神的な暴力、子供や家族に対する性的な暴力が行われる場合もあります。
親の義務を果たさない
子を持つ親には親としてなすべき義務があります。子供に正当な教育を受けさせることが親の義務とされていますが、それ以外にも子供がまだ自立できないうちは衣食住の面倒を見たり、子供の話を聞き問題解決の手助けをしてあげたりするなど、様々なやるべきことがあるのです。
成長に伴う身体的な悩みや精神的な悩みに寄り添うのも、親が果たすべき義務と言えるでしょう。
しかし毒親は基本的に自分がしたいことしかしたくないので、洗濯をせず子供に汚れた下着や衣服を何日も着せ続けたり、食事を用意しなかったり、子供を家にほったらかして外に遊びに行ったりしてしまうこともあります。
また子供の性的な部分を否定する行為も毒親にはありがちで、特に子供が女の子の場合は第二次性徴を迎えているにも関わらず、ブラジャーを買い与えなかったり、生理用品を買い与えなかったりするという嫌がらせが行われることもあるようです。
自分の都合や感情が優先
毒親はどんな時でも子供より自分の都合や感情を優先します。
たとえば旅行に行くと決めていた日に子供が急に熱を出したら、普通は旅行をキャンセルするか日程をずらして病院に行くのが先だと思うものですが、毒親は自分が旅行に行きたいという感情を優先しそのまま出発してしまうということもあるといいます。
普段でもまずは自分が優先という考えなので、子供の意見は聞かず自分の都合を押し付けます。それに対して子供が反論すれば「親に対して生意気だ」と叱り、食事を与えない、家に入れないなど子供の立場からすればどうにも対抗できない方法で罰を与えます。
子供の失敗を許さない
人間は様々なことにチャレンジして失敗して、そしてそれを乗り越えて成長していくものです。失敗の多い少ないには個人差がありますが、少なくともそのことさえ理解していれば、1つ1つの失敗に目くじらを立てずにいられます。
子供が失敗を乗り越えるために助けを必要とするなら何らかの形でサポートし、子供が自分の力で乗り越えたいというのなら見守るのが親というものです。
しかし毒親と呼ばれる人たちは子供の失敗を許しません。いつでも完璧で正しくなければ自分の子供に相応しくないと思っています。毒親に育てられる子供はそれを直接言われることもありますし、言葉にされなくても親の態度で感じ取ります。
毒親は自分の子供に対して過剰な期待を抱いているため、始めからなんでもできて当たり前だと考えてしまうのです。
精神的に不安定
いつも精神的に安定していなくて、その時の機嫌次第で子供に当たり散らすというのも毒親によく見られる特徴です。
毒親の機嫌が悪い時は子供は嵐が過ぎ去るまで黙って大人しくしているしかありません。親の気持ちが安定していないと子供は親の感情に振り回され、自分の感情を表に出すことができなくなります。
また怒る基準にも一貫性がなく、ある時は笑って聞いていた話でも他の日にその話をすると突然怒り、子供は親の逆鱗が何なのかを理解できません。
感情的に怒られるので何が良くて何が悪いのか理解できず、自然と親に対して自分の話をしたり、自分から話しかけたりすることが少なくなっていきます。
子供を否定する発言が多い
毒親は子供を滅多に褒めません。その代わりけなします。
「なんであなたはそんなに出来が悪いの」「あなたは何をやっても駄目ね」という言葉で子供の自尊心を傷付け、子供が意気消沈している姿を見て満足感を覚えます。
毒親は自分が絶対的上位の存在で、子供は下にあるべきものだと考えます。だから親の言うことに子供が従うのが当然だと考えていますし、褒めれば付け上がるので子供のためにならないとすら考えるのです。
子供に優秀であることを押し付ける反面、子供が自分より優れた立場になることに怖れを抱いています。いつまでも自分が優位の立場でいたいがために子供の考えや人格を否定し、自分が正しいと信じる思想をすり込もうとします。
子供の話を聞かない
毒親は子供の話に耳を貸しません。子供の人格を尊重していないため、子供の話は聞くだけ無駄だと考えていて、ただ自分の言う通りにしておけばいいと思っています。
子供の意見など毒親にとってはどうでもいいこと。反論しようものなら1を10にして返そうとします。
感情的に子供を叱るためにどんな理由で何の必要があって叱っているのかを理論立てて説明することができないので、ヒステリックに怒り狂って自分の思い通りの状況を作り出そうとするのです。
毒親が行うモラハラ行為の基準とは
虐待行為の有無
しつけというものは各家庭によって違いがあり、虐待との差を明確化するのが難しいものです。
子供の個性によっても変わりますし、毒親と呼ばれる親も1パターンではなく、過保護や過干渉な人もいれば子供に無関心な人もいます。どこまでが毒親じゃなくてどこからが毒親なのかという線引きも難しいところです。
しかし少なくとも、一般的に虐待とされる行為を子供に対して行う親は、毒親と呼ばれる存在でしょう。虐待というと肉体的な暴力や必要以上の折檻が思い起こされることが多いかもしれませんが、それ以外にも様々な虐待があります。
子供に対する虐待は主に4種類に分類されます。その4種類とは身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、育児放棄です。
身体的虐待とは皆さんもご存知の通り、子供に対して行われる暴行です。性的虐待は子供を性の対象と見なし、性的行為を強要したり、性器や性交を見せつけたりすることも含まれます。
心理的虐待とはいわゆる言葉の暴力や脅し、無視や兄弟間差別など子供の自尊心を傷付ける行為で、育児放棄は食事を与えない、衣服を着替えさせない、適切な教育を受けさせないことや、遺棄や育児知識の著しい不足なども含まれます。
子供は親の所有物ではないと理解しているか
子供は親がいなければこの世に生まれることができないのは事実ですが、決して親のために生まれるわけではありませんし、親の分身などではなく別の人格を持った違う人間です。
しかし毒親は自分と子供の境界線が曖昧で子供は自分の創造物だと思っている節があり、自分独自の考え方や価値観を子供に押し付けようとします。親である自分は子供にとって絶対的な存在であるべきなのに、自分の意見に従わない子供が悪いと考えるのです。
子供は親の庇護下にありますが、親の所有物ではありません。幼いうちは親の言いなりになっていたとしても、成長していく中で様々な人と出会い価値観に触れることで、自分なりの意見や価値観を持つようになります。
親は本来子供がそうやって自分自身を確立していくことを喜ぶべきものですが、毒親にとっては自分の思い通りにならない子供はうまく動作しない家電のような、とにかく気に入らない存在なのです。
親の意見の一方的な押し付けになっていないか
子供を心配してあれこれ言って聞かせたり、子供に求められていないのにアドバイスをしてしまったりする親は珍しくはありません。毒親ではなくても身に覚えのある親は少なくないはずです。
しかし普通の親であれば自分の意見を伝えはしますが無理強いはせず、最終的には子供の意思に任せることが多いでしょう。
しかし毒親は子供=自分の思うがままに扱っていいものと考えていますから、自分の意見に無理矢理にでも従わせようとします。自分の言う通りにしておけば失敗はないぐらいに考えているので、子供の意思を汲むことはありません。
むしろ自分が敷いたレールの上を歩かせてあげることが親の愛情だと考えています。
子供を脅して従わせようとしていないか
子供というものは段々と親の言うことに従わなくなるものです。年齢順に考えれば親が先に死ぬもので、いつまでも親に面倒を見てもらっていては自分1人になった時に生きていくことができません。
動物だって乳離れすればやがて親から離れていきます。親の意見に従わなくなるのは、子供が自分で生きていく力を手に入れようとするからです。
普通の親も子供に対して意見したり、時にはきつい口調や態度で接したりすることもありますが、それは子供が人の道に反するようなことをした時や、子供自身のためにならないようなことをした時です。
親は子供が大人になった時にきちんと生きていけるように、導いていかなければなりません。
しかし毒親は子供を導くために叱るのではなく、自分の言うことを聞かせるために叱ります。子供に道理を理解させるというよりも、言うことを聞かせるというのが最大の目的ですから、そのためになら子供を脅すこともあります。
子供を正当に評価しているかどうか
学校のクラス1つをとっても、その中には頭が良い子もいれば、体育が得意な子がいたり、美術の才能が抜きんでている子がいたり、成績は軒並み赤点すれすれでもクラスのムードメーカーを担う子がいたり、特に何も目立つ部分はないけれど友達に優しい子がいたりと、様々な個性があります。
親は自分の子供につい期待をしてしまいがちです。多くの親が子供が生まれてすぐの時は、ただ元気に育ってくれるだけで十分だと思うもの。それが子供が成長するにつれ段々と欲が出てきてしまい、あれもできるはず、これもできるはずと子供にあれこれ期待をかけてしまいます。
しかし子供には子供なりの得意不得意があります。もちろん親にできることが子供にできるとは限りません。なので子供という1人の人間の個性を認め、長所を見つけて伸ばしていくことこそがその子のためになります。
何も期待しないよりは、期待された方が子供は嬉しく思うでしょう。問題は親が自分の子供のありのままを認め、正当に評価できているかどうかです。
毒親は子供の個性を無視して自分の理想の人間に仕立て上げようとするので、押し付けられた過度な期待は子供にストレスを与えることになります。できないことにばかり注目せず、できることを認めて我が子の個性を肯定することが、毒親となることを回避する1つの方法といえます。
毒親がモラハラ行為に発展する理由・原因
劣等感が強く負けず嫌い
毒親になりやすい人は、基本的に劣等感が強く負けず嫌いな人が多いです。それが自分自身を高める原動力になっているうちはいいのですが、子供が生まれると我が子を他人と張り合うための道具にする場合があります。
他人に対して強い劣等感を持つので、優越感を満たすために自分の子供が周囲の子供より優秀だということをアピールしたがりますし、子供が自分の期待に応えなければどうにかして期待に応えさせようとします。
子供が自分の思い通りにならなければ、子供の親を慕う気持ちを利用してでも従わせようとします。
子どもは親のものであるという思い込み
毒親からすれば、子供は自分自身と限りなく等しい存在です。自分と子供の境界線が曖昧で、子供は自分のものなのだからどう扱おうと自分の勝手だと思い込んでいます。
自分を子供に重ねて見るため、子供の短所が自分の短所と被る場合、自分のダメなところを見せつけられているような気持ちになって激しい拒絶反応を起こします。そのため血を分けた実の子に対してモラハラ行為を行ってしまうのです。
子供が周りから褒められるような行いをすればそれは自分の功績になりますが、自分の期待にそぐわない行いをすればそれは何としてでも潰したい、自分自身のコンプレックスとなります。
また毒親は自分自身の短所から目を逸らしがちですが、自分以外の人間の短所は目ざとく見つけます。そのため人に対する不満を抱えることが多く、最も身近にいてかつ自分が優位に立てる子供がその鬱憤を晴らすためのサンドバッグになってしまうのです。
毒親の連鎖
モラハラ行為を行う毒親は、毒親自身が同じように親からモラハラ行為を受けながら育てられた人も少なくありません。特に子供に対して暴力をふるう場合、自分がそのように育てられたために自分の子供に対しても同じような行為を行ってしまうことが多くなっています。
元々嗜虐嗜好があるならともかく、通常人が人を殴る時の心理は冷静な状態ではないはずです。怒りでカッとなるからこそ手や足が出るわけで、その衝動は自分自身が幼少時に刻み付けられた記憶が源になっていることがあるのです。
人間に限らず動物は自分が育てられたように子供を育てます。全員が当てはまる訳ではありませんが、親からモラハラ行為を受けて育った人間が子供を育てる時は、特に意識して客観的な視点から自分自身の行動を見つめなくてはなりません。
自分がされて嫌だったことを自分の子供にはしないという固い決意を持たなければ、自分は子供のことを心から愛しているつもりでも、いつの間にか毒親になってしまうこともあるのです。
毒親によって、子供達は毎日の生活に影を落としてしまう
毒親の呪縛から逃れるのは、容易ではない
毒親を自分の親に持ってしまうと、その若者の人生に影を落とします。
幼少期からズタズタにされた自尊心から苦しんでいる自分との自問自答や、他人との感覚の違いなど、もう楽しく気楽な人生を送る思考が出来なくなってしまうんです。
毒親からモラハラを受けた人は一生懸命ああでもないこうでもないと悩みます。
そんな親知らない!と見捨てれば良いのに、どこかに、親の愛情を未だに探している子供達の姿が見える、そんな気がするのです。
毒親の呪縛は次世代にも引き継がれてしまう!
自分の親が毒親と気付いた瞬間から、子供達は絶対自分の親みたいになるものか!と息を巻いて決意をします。
私はもっと優しい母に、僕はもっと子供の話を聞ける父に、そう決意をした筈なのに大人になって育児をしているとあんなに嫌だと思った親と同じ言動を繰り返してしまうのです。
毒親に育てられた子供の特徴
自分の選択に自信が持てない
毒親に否定されて育ってきた子供は、自分の選択に自信を持つことができません。自分自身の選択はいつも間違っていて、親が用意した選択肢こそが常に正しいものだという考えを押し付けられながら成長したために、何を選ぶにも不安になってしまうのです。
また毒親育ちの子供は間違えることや失敗することを極端に恐れます。それは今まで親からミスを許されなかったためです。心に刻み付けられた恐怖心が原因となり、自分の責任で何かを選んだり、決めることができなくなってしまいます。
人と接する時も常に相手の顔色を伺いながら、機嫌を損ねないように言葉を選んで話すことが癖になってしまっていて、その結果気疲れして誰かと人間関係を築くことに消極的になってしまうこともあります。
他人と自分を比較する
毒親に育てられた子供は常に周囲と比較されながら育ってきたために、大人になってからも自分と周りの人間を比較して、優越感や劣等感を抱きます。自分なりのアイデンティティが確立されていないため、他人は他人、自分は自分という考え方ができません。
自己肯定感も低く、あらゆる面で他人より優れていなければ自分には存在している意味がないと思い込んでしまいます。
自分の実力以上の結果を得るため努力を惜しみませんが、原動力となっているのが自分自身を高めたいという気持ちではなく他人より劣ってはいけないという強迫観念なので、息切れしやすくストレスも抱えやすくなり、目標を達成してもあまり達成感を得ることができません。
物事を素直に楽しめない
毒親は子供が楽しそうにしているのを面白く思わない人が多いため、そんな親に育てられた子供は物事を素直に楽しめなくなります。たとえ親元から離れた後でも、自分ばかりがこんな楽しい思いをしていいのかという罪悪感を抱えてしまいます。
本来なら誰に咎められる理由もない何の問題もない行動でも、親から否定された記憶が刷り込まれているため、楽しいこと、自分がやりたいことに対して積極的になることができません。
トラウマがあまりに深いと、「やってみたい」という気持ちが芽生えただけでも罪悪感を抱いてしまうこともあります。また自分が楽しめないのに周りが楽しそうにしていると、どうしてそんな能天気でいられるのかと不満を感じやすくなります。
人の期待に無理にでも応えようとする
毒親に育てられた子供は、他人からのお願いを断ることが苦手です。なので人から損な役割を押し付けられることが多く、無理をして体や心を壊してしまうこともあります。
人からかけられた期待には何としてでも応えなければならないという考えを捨てられないので、本当はやりたくないという自分の本心を偽ってでも請け負ってしまいます。
優等生の仮面を被る癖が染みついていると、人から何か言われなくても人の目を気にして褒められるべき人間であろうと努力します。
たとえば毒親に育てられた女性が結婚すると、夫からよく見られようと家事を一手に引き受けて一切手抜きをしませんが、疲労によって溜まったストレスを子供にぶつけてしまうという毒親の連鎖が生まれる場合もあります。
健全な恋愛関係がなかなか築けない
毒親に育てられた子供は自己肯定感が低いため、自分が人から愛されるわけがないという考えを抱いてしまいます。そして褒められること、愛されること、自分の本心を理解してもらうことに飢えているため、上辺だけの言葉で誘惑してくる人物に気付くことができません。
特に女の子の場合は自分を粗末に扱う男性にこそのめり込みがちで、愛されたい、彼を自分の元に繋ぎ止めたいという気持ちから、体を相手を手に入れるための手段として使ったり、金品を貢いで相手の気を引こうとしたりします。
相手からひどい扱いを受けてもそれが異常だとは思わず、DV被害者になりやすいという側面を持ちます。周りの友人から別れた方が良いと諭されてもいっそうムキになり、相手と共依存の関係に陥りやすくなってしまいます。
毒親のモラハラから逃れる為に出来る対策を5つ紹介!
親の吐く毒を受け流す力を身に付ける
子供に対してモラハラ行為をしてくる毒親は、自分が吐いている毒、要するに暴言が子供をどれだけ傷付けているかを自覚していないことが多々あります。
毒親自身は、それが子供の為と信じているので、反論した所で数倍になって返ってきてしまうだけなので、まともに受け取らなくて良いのです。
何か反応しないと毒親は逆上するかも知れませんが、反応しても十中八九逆上することでしょう。
思考停止をしてしまって、完全に別のことを考えてしまいましょう。
自活できる能力を身に付ける
学生さんだと限界がありますが、自活出来る年齢を迎えているならば実家にしがみつく必要性はどこにもありませんよね。
やはり親に養って貰っている間は、何を反論した所で毒親の心には響きません。養って貰っているその立場から脱することで、あなた自身も毒親の呪縛が解ける切っ掛けを作ることが出来る筈です。
自宅以外に自分を肯定出来る場所を見付ける
毒親から逃れようと自室に籠って俯いてばかりいませんか?家族という小さな社会にいることが苦しいのであれば、他の社会、グループを探してみませんか?
何か好きなこと、得意なことがあるならばその集まりに行ってみるのも良し。特に何もないなら、ボランティアグループを探してみるも良し。あまりアクティブなことが好きじゃないなら、ネット上のグループでも良いんです。
家族以外のグループに属することで、毒親に否定され続けてきた自己を取り戻すのです。
しかし、ネット上には様々な情報が溢れていて、危険な団体もあります。くれぐれもご注意下さい。
信頼できる周りの人に相談する
家族以外の大人、学校の先生やご近所の人、社会人であれば友人や同僚。周りに助けを求めて下さい。
自分自身の力だけでは、毒親の呪縛から中々抜けることが出来ないのであれば、第三者の力を借りることはちっとも恥ずかしいことではありません。
その一歩を踏み出すだけで、あなたは苦しみから解放されるかも知れません。勇気を出してみませんか?
相談出来る人がいないなら、相談所
毒親の元に生まれその負のループに組み込まれてしまっている場合、自己肯定感が限りなく低く友人が作りにくい場合があります。
その場合は公的な相談機関がいくつもあります。世の中には、色々な道があるのです。その内のいくつかを紹介させて頂きます。
・自殺予防いのちの電話(毎月10日のみ)0120-783-556
・こころの電話相談(全国共通ナビダイヤル) 0570-064-556
・人権相談所(全国共通ナビダイヤル)0570-003-110
・各自治体の役所(担当部署がそれぞれ違うので、ご自身の地区の役所に確認)
出典;生きるアシスト.com
モラハラ毒親からの旅立ち、許すことから新たな人生を
毒親も、あなたを慈しみ育てて来た
毒親は、おそらくあなたの祖父母時代からの連鎖であり毒親自身もそうして育てられてきた可能性は否めません。
やっと生まれて来てくれた小さな命を、不幸にしようと思って毒親になった訳ではないことだけはどうか理解してあげて下さい。
大事に大事に育てていきたいその想いがいつしか支配する歪みに変わってしまった。その悲しいループは、あなたの力で断ち切ってしまって下さい。
親のせいにすることを止めないと、人生はうまくいかない
毒親はあなたの人生に大きなマイナスの影響を与えて来たかも知れません。それでも、大人の女性に近づいてきたあなたはもう小さな子供なんかじゃありません。
自分の考えで立って歩いて行って良いのです。毒親からの呪縛から解き放たれるには、今ある不幸も親のせいにはしないことです。
幸せになれるかどうかは、毒親のせいではなく自分次第
毒親を許すことは、例え自分自身が大人になってからだとしてもとても勇気のいることです。
自分自身が大人になり、親の年齢に近付けば近づく程に憎しみしかなかった筈の毒親の気持ちに段々と察しがついてしまうようになるのです。
でもそれで毒親だと思っていた自分の親の苦悩を分かってしまうと、昔の傷付けられて泣いていた小さな自分の存在意義が無くなってしまう気がして怖くありませんか?
親が自分をこんな風にした、親のせいでと今まで思ってきて、それがギリギリの生きる動力のような状態に自分の中でなっていたとしたら、親も苦しんでいたのだと認めることはかなりの苦痛だと思います。
あなたの親御さんは確かに間違いました。あなたを傷つけて大切にしないで大きくしてしまった。それはとても罪深いことには違いありません。
けれど親もまた、ただのちっぽけな人間だったのかも知れません。初めての育児に戸惑いの連続で心が壊れてしまっていたのかも知れません。
育児は、若い人達が想像している以上に、子供が可愛くて可愛くて、同時に本当に辛い日々が続くのです。
助けてくれる人が誰もいなかったのかも知れません。の小さなあなたに、縋り付いてしまったかも知れません。
毒親の苦しみからはもう逃れても良いのです。けれど親の愛情が歪む前は、一心にあなたの幸せを願っていたのだと言うことだけは、覚えておいてあげて下さいね。
まとめ
これまで家庭内におけるモラハラ、毒親に関してお話して来ましたがいかがでしたでしょうか。
毒親の家庭に生まれると、一番安心出来る筈の家庭が安らげない場所へと変わってしまいます。
どうかあなたが毒親の呪縛から解き放たれ、ご自身の力でこれからの人生を歩んでいけますように。