モラハラ夫とお金の問題!経済的DVの対処法
2020.09.04
夫からモラルハラスメントを受け、精神的に参っている女性は多いでしょう。そして、ひどい夫のなかには、家庭にお金を入れないなど、経済的DVをする人がいます。特に、専業主婦は夫の収入で生活しているため、経済的DVの被害者になりがちです。
しかし、それぞれの家庭環境によって生活費は異なるため、他者と状況を比較しにくく、被害を受けている自覚がない方もいるでしょう。
今回の記事では、自分は被害者なのか確認するためにも、まず、経済的DVの特徴を説明します。その後、モラハラ夫とのお金問題で悩んでいる女性に向けて、対応方法を紹介しますよ。
モラハラ夫がお金をくれない・経済的DVの特徴
経済的DVであるかを判断するポイントとして、十分な生活ができない理由に注目しましょう。夫の収入が低いためにお金が足りていない場合、妻は夫と協力して働くなど、一緒に家庭を支える必要があります。しかし、収入が十分にあるにもかかわらず、夫のモラハラが原因で家計がつらい状況ならば問題です。こちらでは、経済的DVとされる基準や特徴について解説します。
生活費をまったく出さない
家賃や食費など、生活費を支払ってくれない夫がいます。特に、共働きの場合、妻にも収入があるからと全て払わせるケースがあります。
主夫として家事をするなど、お互い同意の上で役割分担をしているなら問題ありません。しかし、自分の収入を独り占めしつつ、十分な生活費も渡さない上に、家に帰ってきて食事を要求するといった傲慢な夫は最低です。
また、毎日家に帰って来ない夫は、不倫などで他の支出が重なり、生活費を払えなくなっている場合があります。さらに、ギャンブルやお酒、趣味にお金を浪費して生活費を出さない自分勝手な夫も、モラハラ夫と言えるでしょう。
少ししか生活費をくれない
毎月お金を少ししか渡さず、節約を強制する夫がいます。節約は必要なことですが、それも度が過ぎるとモラハラです。
また、モラハラ夫のなかには、家族には貧乏生活をさせておきながら、自分は好きにお金を使う人があります。家庭のために節約するならまだしも、自分のためだけにお金を使うような夫は完全にモラハラ男だと言えますね。
家庭の経済状況を教えてくれない
専業主婦の場合、夫の収入で生活することになるでしょう。そのため、夫がいくら稼ぎ、どのくらいの貯金があるのかを知ることは、生活をする上で重要です。財産を知ることで、自分がどの程度の生活をすべきか把握できるからです。
しかし、モラハラ夫のなかには、給与額や貯金額など、家庭のお金について妻に教えない人がいます。家庭の経済状況を知れない状況では、妻は夫に行動などを支配されてしまいます。お金を使ったら毎回レシートを提出させるなど、異常な管理をする夫もいるでしょう。
お金を自由に使えない
夫に生活費しかもらえず、自由に使えるお金が一切ない主婦の人がいます。夫の収入が十分でなく、生活費しか出せないのであれば仕方がありません。しかしなかには、自分は外食などで豪遊をするにもかかわらず、妻にはお小遣いを与えないモラハラ夫がいます。
このような夫は、「自分か稼いだお金だから、好きに使って何が悪い!」と主張するでしょう。特に、男尊女卑な考え方が根強い夫に多く見られます。しかし、夫婦の場合、夫が稼いだお金は共有財産となるため、妻にもそのお金を使う権利があります。
生活のために借金をさせられる
夫から十分な生活をするためのお金をもらえないため、借金せざるおえない妻がいます。また、夫から借金を強制されるケースもあるのです。経済的に協力する義務があるにもかかわらず、それを放棄する人間は、夫としての役割を果たしていないと言えるでしょう。
このような夫は、借金返済の通達が来れば「お前のせいだ!」と逆ギレする恐れがあります。ここまできたら、さすがに早急に離婚を考えるべきですね。
モラハラ夫からの経済的DVの対処法
夫から経済的DVを受けている人は、今の状況を我慢する必要はありません。離婚をするのが一番の解決法ですが、お金のことが心配だったり、まだ情が残っていたりして、離婚は避けたいという人もいるかもしれません。そんな女性に向けて、離婚をせず、自分勝手な夫を経済的に協力させる方法を説明します。
夫婦で話し合う
一足飛びに離婚を切り出すのではなく、まずは夫婦でお金についての話し合いをしてみましょう。
男性のなかには、生活にどのくらいのお金がかかるのか理解できていない人もいます。特に一人暮らしをしたことがない人なら、食費や光熱費などを自分で払ったことがないため、どの程度の額が必要かを把握できていないでしょう。
そういった場合、まずは妻が夫に、生活費がいくらかかるのかを伝える必要があります。月々かかる生活費の詳細を表に記し、夫に見せましょう。論理的に説明することで、夫も理解してくれるかもしれません。
第三者に相談する
家族や友達に、夫からもらっている生活費やお金の状況について相談してみましょう。金銭感覚は、人それぞれ異なります。つまり、あなたが想定している生活費は、一般的には贅沢な額である可能性もありますからね。
第三者に相談することで、客観的な意見を聞けるので、夫と折り合いをつけられるかもしれません。
専門機関に相談する
明らかに経済的DVがひどいと判断でき、夫婦間だけでは解決できない場合、専門機関へと相談しましょう。
経済的DVについての、相談ができる機関として「女性センター」や「警察署相談窓口」などがあります。こちらに、コンタクトをとることで、被害状況に合わせて、他の専門機関や担当部署があれば紹介してくれるでしょう。
また、生活費を請求することで、夫から暴力を振るわれ恐れがあって悩んでいる人には、「配偶者暴力相談支援センター」もおすすめです。
お金を法的に請求する
夫婦には相互扶助義務があるため、生活費を相手に請求する権利があります。生活費を請求するためには、まず夫婦の話し合いよって、分担額を決める必要があります。しかし、意見の不一致がある場合、婚姻費用分担調停をおこないましょう。
婚姻費用分担調停をする場合、家庭裁判所にて申立てをおこないます。婚姻費用とは、出産費、医療費、養育費、教育費などが含まれたお金です。申立て方法に不安がある方は、弁護士に相談することでスムースに請求ができるでしょう。経済的に余裕がない人でも、無料相談をおこなっている弁護士なら気軽に相談できますよ。
モラハラ夫と離婚してからお金のことで揉めた時は
モラハラをする男性は、自分勝手で横暴な性格だという特徴があります。そのため、十分な収入がある人であっても、離婚した後にお金のことで揉める可能性が高いでしょう。こちらでは、経済的DVをしていた夫と離婚した後、慰謝料や養育費をきちんと払ってくれないケースの対処法を紹介します。
裁判所から勧告してもらう
離婚をする際、夫が慰謝料や養育費の支払いに同意していたにもかかわらず、いざ離婚すると払わないことがあるでしょう。その場合、家庭裁判所から夫に、勧告や命令をしてもらうようにお願いできます。しかし、勧告や命令は強制力が低く、あまり効果を期待できません。もし、勧告や命令が無視された際は、強行執行をおこないましょう。
強行執行は、支払いに関する公正証書がある場合、裁判所にて民事執行手続きをおこなうことで実現できます。強行執行によって、夫の給与債権を差し押えできるため、確実に支払いをしてもらえるでしょう。
慰謝料や養育費を離婚後に請求する
実は、離婚した後でも、慰謝料や養育費を請求できます。こちらでは、この2つの請求ついて、詳しく説明していきます。離婚してからお金の請求について考え始めた人は必見です。
慰謝料について
離婚から3年以内であれば、慰謝料の請求が可能です。慰謝料は2つに分類できます。
1つは、不倫やDVなど、離婚原因に対する精神的苦痛へのものです。2つ目は、離婚をすることで生じた、精神的苦痛に対するものです。
この請求をするためには、精神科医の診断書など、苦痛を受けたことを示す書類を準備する必要があります。また、モラハラやDVを受けていた証拠として、被害があった日のメモや傷の写真などがあると、さらに有利になります。メモは、モラハラを受けた日付や内容など、細かく記しておくほどより有力な証拠となるでしょう。
養育費について
離婚の際、養育費について取り決めていなかったとしても、その後に請求できます。
ただし、裁判では、過去に払われなかった養育費の請求は、認められないケースが多いため注意が必要です。判決としては、過去の不払いに対して、将来の養育費を増額する傾向があります。
また、離婚当時には、養育費を予想できなかったなどの事情がある際は、金額の変更ができるかもしれません。例えば、母親や子どもが病気や事故にあった場合、その他、子どもが私立に進学して教育費が増えた場合などがあります。
まとめ
経済的DVの特徴に加え、モラハラ夫とお金問題で揉めた際の対応について紹介しました。お金の問題は生活環境に大きく影響するため、人生を左右するでしょう。夫に経済的DVをされているようなら、離婚や生活費を請求するなど、早めの決断をおすすめします。
しかしながら、貧乏であっても、幸せな家庭はたくさんあります。つまり、お金は暮らしていく上で大切ですが、良い家族関係であることがもっとも重要なのですよ。自分が幸せになれる道を選択してくださいね。