モラハラは友達からされることもある!特徴や対処法は?その相手は本当に友達?
2020.10.30
友達のはずなのに、時に傷つけられたり、都合よく利用されている気がしたり。そんな違和感を覚えることはありませんか?
モラハラは、恋人や夫婦間だけでなく、友達同士でも起こりうること。「もしかして、友達にモラハラをされているのでは?」と疑問に感じるなら、ぜひ参考にしてみてください。
モラハラは友達からされることもある!?
職場や家庭内でのモラハラはよく聞く話ですが、あまり知られていないのが、友達同士でのモラハラ。なぜ起こってしまうのかなどについて、モラハラの定義も含めて説明します。
モラハラの定義
モラハラはmoral(道徳や倫理)に反する嫌がらせ(harassment)であり、意図的に加えられる精神的な攻撃やいじめを指します。
「悪気なく空気を読めない」というタイプの人間も存在しますが、最も大きな違いは「そこに悪意があるか否か」という点です。
悪意を持って意図的に、あなたに対して無視や暴言などの嫌がらせを仕掛けてくるか?そこが大きなポイントとなってきます。
フレネミーである可能性
フレネミーと言う言葉を聞いたことがありますか?フレンド(友達)とエネミー(敵)を掛け合わせた造語なのですが、友達のフリをして相手に近づき、実は危害やストレスを与える敵ということです。
仲良くしていても時に傷つけられたり、一緒にいることが苦痛になったりといった感情が沸き上がるのであれば、その相手はフレネミーである可能性が高いです。
相手の嫉妬心や自己肯定感の低さから
モラハラを友達に対して行う人間は、例外なく自己肯定感が低いです。自分に自信がないから、相手に嫉妬する。自分で自分を認められないから、相手を自分より下に落とそうとする。
そして、自分の方が上だと優越感に浸ることで、安心感を得ようとします。その根本原因は、幼少期に親からの承認や愛情を充分にもらえなかったことに大きく関係します。
「自分より愛される人は許せない」「他人が自分より幸せになることが許せない」。このような思考のゆがみは、本人が自覚して改善しようとしない限り、どうしようもないということが現実です。
友達なら何をしても良いと思われている可能性も
友達からの言動にモヤモヤしながらも、笑顔で許していませんか?そのようなことを繰り返すことによって、「あ、これなら許されるんだ」「このぐらいでは怒らないんだな」と、結果的に相手を勘違いさせることになります。
この場合、相手は「友達」としてあなたの優しさに胡坐をかくようになります。かといって、優しくしてくれる友達を彼女らが大切にするのかというと、意外とそうではないのです。
許してくれる人や怒らない人ほど雑に扱い、大切にしようとしません。
友達相手からのモラハラの特徴とは
職場や家庭内でのモラハラは何となくイメージできますが、友達からのモラハラはそれとは質が異なります。友達という近い距離の人間が相手であるからこそ、被害者が受ける感情も変わってくるからです。ここでは、5つの例を挙げて紹介していきます。
LINEの返信が遅いと不機嫌になる
モラハラ体質の友達にありがちなことは、LINEでのメッセージがとにかく多いこと。こちらの都合を考えずにメッセージを次々と送ってくるので、通知音が止まらないなんてことも。
たまらずに携帯電話を音を消すなどして返信が遅れると「返事してよ」「既読無視しないで」「何してるの?」といった催促が始まります。
しかし多くの場合、返信が必要なメッセージではありません。愚痴や誰かの悪口など、自分の話を一方的に聴かせたがる傾向が強いです。
第三者からの悪口を吹き込んでくる
「〇〇さんが、あなたの悪口を言っていたよ」「あの人たちが、あなたのことを嫌っているよ」。このようなことを言われたことはありませんか?
こちらから聞いてもいないのに、第三者の悪口をあなたに吹き込んでくる行為。これも、友達からのモラハラでよくあるケースです。
聞かされた本人は傷つくし気になるし、心が休まりません。吹き込んできた張本人は、あなたの人間関係を壊して孤立させ、「私はあなたの味方」と自分に依存させようとしてきます。
ひどい場合だと、根も葉もない作り話を広めて、あなたを悪者に仕立て上げることもあります。
必要なときだけ利用してくる
あなたが大変なお人良しで争いごとを何より嫌い、「NO」が言えない性格なら要注意。「他人を都合よく利用する」タイプの人間から、モラハラ行為を受ける危険性があります。
例えば、普段は機嫌に任せて無視をしたり、つらく当たってきたりする割に、仕事を手伝って欲しい時や車を出して欲しい時だけあなたを頼ってきたり。
相手の機嫌を損ねたくないばかりに頼み事に応じていると、反省どころかどんどんつけあがる一方です。
人の幸せな報告や話を嫌う
例えば、誰かの「彼氏できた」「結婚します」といったおめでたい報告。本来の友達であれば、「おめでとう!お似合いだよ」「良かったね。お幸せに!」と喜んで祝福するでしょう。
しかし、モラハラ気質の友達は「どうせすぐ別れるよ」「結婚したって嫌なことばかりだよ」などと、相手が不快になることばかり言います。
自分が一番幸せでいないと気が済まない心理から来ていますが、かえって自らの幸せを遠ざけていることに気付いていません。
言うことがコロコロ変わり、ドタキャンなども多い
言うことに一貫性がなく、相手を振り回します。当日の遅刻やドタキャンなど当たり前。自分を中心にまわりの人間を動かそうとする身勝手さと幼児性が特徴です。
自分が引き受けると決めたことを急にあなたに丸投げし、その成果や手柄だけを自分のものにしようとするケースもあります。
また、自分の気分によって急な予定変更を強行することもあり、こちらの準備やスケジュールを台無しにすることも。
自分を正当化しながら棘のある言葉を投げかけてくる
親しき中にも礼儀あり。相手に言いにくいことでも言い合える関係である友人は、かけがえのないものでしょう。しかし、それはモラハラとはまた別の話。
「私、思ったことをはっきり言っちゃうんだよね」「友達だから言わせてもらうけど」と前置きしたうえで、あなたへの不満ばかりを矢継ぎ早にぶつけてくる。
その代わり、自分の短所などを指摘されるとたちまち逆ギレ。このような場合は、モラハラと言っても良いでしょう。要は、あなたを一方的に傷つけているかどうかが、大きなポイントとなってきます。
あなたの彼氏や気になる人と、わざと親しくして見せる
自分の容姿に自信のあるモラハラ女性にありがちな行為です。あなたの彼氏とわざと近距離で話したり、目の前でボディタッチをして見せたり。
あなたの好きな人や気になる人だと知っておきながら、その人と親しく話すところを見せつけてきたりします。また、男性が本能的に見てしまうような服装(胸が見えそうな服や短いスカート)で誘惑しようとすることもあります。
もしかして友達からモラハラされてる…?と思ったときの対処法
仲の良かったはずの友達からモラハラをされていることが分かると、ショックも大きくて何とも言えないやるせなさでいっぱいになります。
さらなるダメージを受けなくて済むよう、対処法をここで紹介します。
絶交ではなく「その程度の知り合い」
モラハラをしてくる友達を、容赦なく切ることに抵抗がある場合は、無理に絶交などする必要はありません。「彼女にも良いところはあるし……」と認めようとする考えは、決して悪くはありません。
そこで、自分にとってストレスのない距離感を保つことが大切です。最もおすすめなのは、友達ではなく「その程度の知り合い」に変換すること。
「友達なのにひどい」というダメージは、出来る限りなくしましょう。
相手との線引きをしっかりと
友達からモラハラをされやすい人の特徴として、相手と自分との線引きが曖昧になってしまっていることが原因になってしまっているケースが多いです。
「相手が不機嫌なのは私が何か気に入らないことをしてしまったから」「相手が怒るのは、私の気が利かないせいだ」という考えになってしまっています。
しかし、これは間違い。相手の感情は相手のものであり、こちらが何かをしてまで機嫌を取ってあげる必要などありません。つまり、自分の感情は自分でコントロールしなければならないということです。
分かりやすく言うと、「これは私が本当に悪いのか?それとも、相手が自分で何とかしなければいけないことなのか?」という風に、一旦考える癖をつけておくと良いでしょう。
「NO」と言える勇気
何より大切なのは、あなた自身が自分を守ること。相手の行動に対して不快感を覚えたり傷ついたりしているのであれば、「やめて欲しい」「それはできない」とはっきり伝えること。
あなたがNOと言わない限り、相手からのモラハラを受け入れるというサインを送ることにつながります。相手は変わらないものと考え、自身の行動パターンを少しずつ変えていきましょう。
あとは、人の悪口には決して加担しないこと。「あなたもそう言っていた」という事実を相手に与えることにより、あなた1人を悪者にして悪い噂を流されかねません。
必要以上に自分の情報を与えない
とにかく、相手に自分の情報をむやみに与えないこと。あなたの不幸話は相手にとって嬉しい餌となってしまうだけだし、幸せな報告は必死になって壊そうとしてくるでしょう。
特に、プライベートなどに首を突っ込まれるようになると非常に厄介。日常をモラハラ気質の友達によって台無しにされてしまわないよう、特にSNSなどの情報には注意を払った方が良いかもしれません。
まとめ
友達からのモラハラは、なかなか自覚しにくく認めたくないという気持ちが働いてしまい、ついつい我慢をしてしまいがち。
そのため、気に障る嫌がらせやいじり方にイラッとし始めたりした時の感覚こそが、最も大事なサインと言えるでしょう。しっかりと距離を置き、モラハラを受け入れないという姿勢を見せること。
そして「本当の友達ならどうするだろう?」と考えてみることも大切です。