弟切草(オトギリソウ)の花言葉は超怖い!その由来と意味 西洋では魔力の花?
2018.02.16
弟切草(オトギリソウ)という植物をご存知でしょうか? 漢字にすると弟を切る草となっているので、少々怖いイメージを持つ方もいらっしゃるのでは? ではなぜこのような恐ろしい名前がつけられたのでしょうか。
そこにはとある日本の山形県に伝わる恐ろしくも悲しい民話が理由となっているようです。恐ろしい意味を持つ弟切草ですが、一方では素晴らしい効能や効果も期待できると言われているようです。今回はそんな弟切草についてご紹介いたします。
1.弟切草とはどんな植物?
弟切草はこんな植物!
- 科・属性 オトギリソウ科オトギリソウ属
- 別名 血止め草、鷹の傷薬
- 学名 Hypericum erectum
- 原産地 朝鮮半島、中国など
- 色 黄色
- 開花時期 7月~8月頃
- 出回り時期 夏頃
弟切草の別名は血止め草、鷹の傷薬となっているように、昔は傷薬として使われていたようです。止血や抗菌、鎮痛作用があったそうなので、今のように薬がなかった時代には万能薬だったのかもしれませんね。ちなみに日本だけでなく海外でも古くから使われていたようです。
ゲームにも登場する弟切草
そんな弟切草ですが、実はとあるゲームにも登場しているようです。どんなゲームかというと、「チュンソフト」というゲームメーカーが販売したゲームです。サウンドノベル形式となっており、別の媒体に移植されたり小説や映画にもなっています。また、同メーカーが販売する「不思議のダンジョン」シリーズ(冒険に挑むたびに地形が変わる)にも、体力回復アイテムとして登場するようです。
2.弟切草の語源とは?
弟切草は兄が弟を殺したことが由来らしい
薬草として効能のある弟切草ですが、漢字にしてみると「弟を切る草」となっています。なぜこのような名前がつけられたのでしょうか。
昔々、あるところにとても仲のいい兄弟がいたそうです。顔も性格も食べ物の好みもそっくり。しかし、好みまで同じだったせいなのかある日とある1人の女性を2人とも好きになってしまうのです。女性を好きになったせいで兄弟の仲は険悪になってしまいました。そして、とうとう殺し合いになり、兄は弟を斬り殺してしまうのです。
兄は切り殺してから我に帰るのですが、時すでに遅し。弟が死んでしまってからは、女の人と結婚するわけでもなく罪悪感を抱えながら生きていったそうです。どれだけ後悔しても弟が戻ってくることはありませんよね。兄はお墓に咲いている弟切草を見て更に胸が押しつぶされそうになったのではないでしょうか。
鷹匠という説もあるらしい
ちょっと怖い俗説のある弟切草。実は、この兄弟はただの人ではなく鷹匠という説もあるようです。先ほどもご紹介したように弟切草の別名は鷹の傷薬。怪我をする鷹に弟切草を塗ってやるとたちまちよくなったという話もあるようです。
この花の主人公は晴頼。晴頼には同じく弟がいました。先ほどの話同様とても仲がよかったのですが、弟はある日つい他人に薬草の話をしてしまいました。口をすべらせたことを知った晴頼は怒りのあまり弟を切り殺してしまうという話です。
弟が口をすべらせたために、薬草の効能が知れ渡る事となり、弟切草と名づけられたといわれています。また、先ほどの話と鷹匠を組み合わせたような話もあるとか。どちらにせよ、兄が弟を怒って斬り殺したという話になっています。
3.弟切草の種類と花言葉は?
弟切草は人に贈れないほど怖い花言葉を持っている
怖い伝説のある弟切草ですが、花言葉も「迷信」「敵意」「秘密」「恨み」といった少々恐ろしいものを持っています。理由はやはり兄が弟を斬り殺したことが由来となっているようです。秘密や恨みといった花言葉は、鷹匠の説に纏わる花言葉かもしれませんね。
弟切草自体はとても小さくて可憐な花なのですが、ネガティブすぎる花言葉を持っているため、人に贈るのは控えたほうがいいかもしれません。どうしても人に贈りたい場合は、メッセージカードに花言葉は関係ないという旨を綴ったほうがいいかも。いらぬ誤解を招かないためには工夫が必要です。
西洋では魔除けの意味を持つ弟切草
弟切草は日本にだけ咲く植物ではなく、海外にも生息している植物です。日本ではネガティブな意味を持つ弟切草ですが、海外ではどのような花言葉を持っているのでしょうか?
セントジョーンズワートは、日本では西洋弟切草と呼ばれています。上記の事を簡単に言うと、セントジョーンズワートは古くから魔除けとして使われていたようですね。セントジョーンズワートも日本の弟切草と同じように、花に黒い濁点が見られます。
この黒い濁点は洗礼者ヨハネ(イエス・キリストの親戚)を斬首した時の血だと考えられているようです。そのため、セントジョーンズワート(聖ヨハネの草)と名づけられたと言われています。日本でも海外でも黒い濁点が血と捉えられているところが共通点でしょう。
セントジョーンズワートは油を抽出されている
古くから薬草として使われていたセントジョーンワート。しかし、現在では薬草ではなく花から油を抽出して使われているようです。ちなみに、今や現代病となったうつ病のにも効果があると言われているようですが、副作用が怖い薬とも考えられています。
DHCからはセントジョーンズワートのサプリメントなども販売されているようです。効果があるといわれているセントジョーンズワートですが、人や医師によっては否定的な人もいるようです。
他にも、飲み合わせが悪いと副作用が出ると言われているようです。セントジョーンズワートを飲む際はくれぐれも注意して摂取する必要がありあそうです。
4.弟切草の色は何色?
弟切草の色は黄色のみ
弟切草はとても小さい花で、花びらは2cmほどだそうです。11月19日の誕生花だと言われていますが、夏に咲く花ですので、誕生花としてプレゼントするのは難しいでしょう。花の色は黄色のみで、花に黒い濁点があるのが特徴的です。日本全国の日辺りのいい草地に生えるようなので、黄色い花を探すと簡単に見つけられるかもしれませんね。
弟切草には怖い意味が隠されていた
今回は弟切草を紹介しましたが、名前の通り恐ろしい意味が隠されていました。弟切草は花屋ではあまり見かけない花のようですが、草むらでは簡単に見つける事が出来るようです。小さくて可憐な花なので、思わず摘みたくなってしまうかもしれませんね。
自分だけで楽しむのならあまり問題はありませんが、人にプレゼントするのは少々注意が必要な花でしょう。また、弟切草はゲームにも採用されている花ですので、興味がある方はゲームをプレイするのもいいかもしれませんね。