束縛夫・妻と離婚したい…対処法や離婚する際の問題を解説
2020.07.13
「相手が過剰に束縛してくる」ということが、離婚のきっかけになるケースがあります。相手のことを愛しているはずなのに、相手が嫌がるほどの束縛をしてしまうのです。
今回は、夫や妻からの束縛について悩んでいる人達に向けて、対処方法や離婚の際にやるべきことなどをご紹介します。
束縛がひどい夫と離婚するための方法
いくら夫婦であっても、過度な束縛はお互いに不幸な結果を導くことになりかねません。今回は離婚理由で”束縛“はアリなのか?夫の気持ちを逆なでせず、穏便に離婚をする方法があるのか?について紹介します。
束縛がひどい夫と離婚したい妻の気持ち
結婚という契約をしていても、束縛をする男性は存在します。妻という存在になったことで、”自分のモノ“と考える傾向にあり、その想いが強くなるケースもあるでしょう。
そのため、妻は行動を細かく監視され、メールやLINEの返信などが遅れると、夫は激しく激怒します。そんな日々の状況から、妻のストレスはどんどん溜まっていくのです。
もちろん、妻も愛情は感じているため「束縛しないで私を信用してほしい」と願い、話し合いの場を設けることもあったかもしれません。しかし、基本的に心配性でネガティブな考え方をもつ束縛夫には、そんな言葉は通用しないのです。
そのため、やがて妻はそんな夫から逃れたいと願い、夫への愛情が憎悪にさえ変わっていきます。離婚を考えるのも、時間の問題となるでしょう。
夫からの束縛がどのレベルなら離婚できる?
残念ながら、束縛されているだけでは、離婚を成立させるのは難しいでしょう。「お互いに離婚の同意がある」もしくは、「他にも明確な離婚事由」が必要です。具体的に離婚に必要なのは、どのような理由でしょうか?
まずは、相手の浮気や自由意志で肉体関係をもつ、不貞行為です。さらに、夫婦の義務を放棄するという意味で、生活費を渡さない、健康なのに働かない、DV行為なども挙げられます。
束縛が原因でDVが発生していれば、離婚の理由になるかもしれません。また、束縛によって精神的に不安定になり、通院するようなケースがあれば、離婚をできる可能性は高くなります。自分自身の状態を、客観的に医者などに診てもらうとよいかもしれません。
夫との離婚を進めるためにやるべきこと
まずは、専門家である弁護士に相談するのがベストです。あなたが「束縛以外の明確な理由がない……」と思っていても、相手はプロです。あたながしっかりと現状を話せば、何かしらかの道を見つけてくれるでしょう。
次に大切なのは、経済的な自立です。特に、夫からの給与で生活している専業主婦の場合は、必要に応じて仕事を探すなど、離婚に向けて金銭的に余裕をもっておくことが重要です。
束縛がひどい妻と離婚するための方法
妻からの束縛に悩んでいる男性に向けて、離婚を進めるための方法を紹介します。どの程度の束縛なら離婚理由となるのか、離婚のためにどのような準備をすればよいのかなどを見ていきましょう。
束縛がひどい妻と離婚したい夫の気持ち
夫の立場からすると、束縛をされることにより、妻との生活に息苦しさを感じるようになります。そうなれば、「妻から逃れたい」と感じるため、妻との時間を避けるようになるでしょう。
「自宅に帰る時間を遅らせる」「休日も外出をする」など、家にいる時間を極力減らすようになっていくのです。
また、結婚するとお金のことは妻が管理するケースも多いため、時間だけでなく金銭面でも束縛されることになります。お小遣いが満足にもらえず、自分の欲しいものを買えないなどの不満があると、男性側は離婚を考え始めるでしょう。
妻からの束縛がどのレベルなら離婚できる?
単に束縛されているというだけの理由では、離婚はできません。妻からの精神的・肉体的なDVがあれば、離婚理由として認められるでしょう。
束縛が理由となり、男性が精神的な病を患って病院への通院が必要となれば、離婚が有利になるかもしれません。
妻との離婚を進めるためにやるべきこと
妻と本気で離婚したいなら、やはり早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。特に、男性は女性に比べ、自分の状況を他者に話すことを拒みがちです。
自分のプライドや立場を守るために我慢していると、ストレスから体調を崩してしまう場合もあります。体調や精神が不安定になると、離婚の様々な話し合いも億劫になってしまうかもしれません。そうなる前に、余力が残っているうちに離婚をしっかりと進めていきましょう。
結婚後に束縛が強くなる理由と対処法
結婚後に束縛が強くなる夫・妻には、それぞれに理由があるでしょう。ここでは、それぞれからの言い分に加え、束縛への対処法を紹介します。
結婚後に束縛が強くなる夫の言い分
最近の流行りでもある歳の差婚の場合、夫には経済力があるものの、若い妻に捨てられるのでは?という不安をもつ人が多いと言われています。
若く美しい妻をもつ場合、「自分とは不釣り合いなではないか?」「自分と結婚したのはお金目当て?」などの不安な気持ちを抱き、束縛をしてしまうのです。
年齢差がない夫婦でも、独身時代からモテる妻と結婚した場合、不安が募って嫉妬深くなっていきます。妻への愛情の強さと自分に対する自信の無さが、強い束縛を引き起こしていくのでしょう。
結婚後に束縛が強くなる妻の言い分
夫婦になると、女性側にお金の管理を任せるケースは多いと思います。それが次第に、夫の生活や人間関係のすべてを管理しようとする思考につながってしまうのです。
妻にしてみると、「私の管理しているお金で余分な買い物をしてほしくない」「余計な人付き合いに使ってほしくない」「私が管理しているから家庭がうまくいっている」などの言い分があるようです。
しかし、この考えが行き過ぎれば、夫の自由を奪うことにしかなりません。このような思考になる妻は、束縛をしている自覚がないため、非常に厄介となるでしょう。
結婚後に束縛が強くなる夫への対処法
夫の束縛を苦痛だと感じている女性は、まず夫に対しての愛情表現をしっかりとすることが大切です。そして何よりも、女性側が夫を立てて頼ることで、夫の喜びと自信につながるため、束縛も和らぐでしょう。
また、少しモラハラ気質のある夫の場合、「妻は夫に従って当然」というような考えをもっている場合があります。逆らうと面倒だから……と従いたくなる気持ちも分かりますが、それでは逆効果です。
言われるがままに従ってばかりいると、夫からの束縛はますますエスカレートし、暴力を振るい始めるケースもあります。まずは自分の意見を夫に伝え、「私を信頼してほしい」と素直に伝えてみましょう。それでも応じない場合は、離婚も視野に入れた方が良いかもしれませんね。
結婚後に束縛が強くなる妻への対処法
束縛妻は、“夫が好きすぎて”という純粋な愛からスタートしているケースもありますが、別の原因がある場合も考えられます。まずは、そこをチェックしてみましょう。
愛の延長にある束縛の場合、男性側はまず妻への愛情をしっかりと表現しましょう。「愛している」という言葉やプレゼントなど、女性はわかりやすい愛情表現を求めています。それと同時に「これからも長く一緒にいたいから信頼してほしい」というように、束縛が負担となっているという本心を伝えてみるのもおすすめです。
もし、男性側に妻が嫉妬してしまうような原因がある場合、信頼を回復させる必要があります。改めて話し合いの場を設け、自分の誠意もしっかりと見せていきましょう。
束縛で離婚するときの慰謝料や問題
束縛が引き金となって離婚に発展した場合、慰謝料は請求できるのでしょうか?また、そのほかにどんな問題が発生するのでしょうか?実際に離婚する際のリスクなどを見ていきましょう。
束縛が理由で離婚する場合の慰謝料
性格の不一致や価値観の相違など、どちら側にも離婚の原因がある場合、慰謝料の請求は認められません。しかし、束縛がきっかけでDVされていたり、浮気をされていたりすれば、証拠を集めることで慰謝料を請求できるでしょう。
そのため、「束縛によって精神的な苦痛があり、病気を患った」「束縛がエスカレートして暴力を振るわれた」「生活を支配するためにお金を渡されない」など、相手が自分におこなった行動や言動などを証明することが重要です。
離婚の際に慰謝料を請求したいなら、会話の録音やメールの画像、医師からの診断書などをしっかりと保管しておきましょう。そうすることで、離婚にも有利になります。
束縛が理由で離婚する時の問題
束縛する夫・妻の性格や気質にもよりますが、DVの要素がある場合、離婚という言葉を出すことで、相手が逆上するケースがあります。その場合、相手は冷静さを失い、離婚を申し出た方は生命の危険にさらされる場合もあるでしょう。
逆に、自分にまったく自信がなく、相手に依存している夫・妻の場合も注意が必要です。離婚を進めるにつれて精神的な負担を伴い、自らの生命を絶つような行為に及ぶ危険性もあります。
いずれにしても、離婚をする際は、第三者を交えながら慎重に進めてください。場合によっては、弁護士などの信頼できる人を代理人におくことも視野に入れましょう。
離婚後に起こり得る問題
無事に離婚ができた場合、何か問題は発生するのでしょうか?一番考えられるのは、相手があなたを探し出し、再び連れ戻そうとするケースです。
離婚が成立しても、相手側は納得していないことが多く、あなたへの想いを断ち切れていない場合もあります。このような場合は、決して当事者だけで抱え込まずに専門機関へ相談しましょう。
まとめ
いかがでしたか?束縛夫・妻と離婚したい場合、入念な準備が必要です。そして、離婚する際や離婚後の問題点・注意点も頭に入れておきましょう。
束縛の度合いや状況にもよりますが、まずは束縛の原因を考えるため、話し合いの場を設けることが重要です。そして対処法などを試みた結果、やむを得ず離婚を選択することになった場合は、慎重に進めていきましょう。