シワシワネームとは?例えばどんな名前?ランキング一覧を大公開!キラキラネームは古い!?
2019.01.21
「シワシワネーム」という言葉をご存知でしょうか。2017年よりインターネットのとある記事を発端として話題となり、知名度が広がってきている現代ワードです。主にキラキラネームに対抗して生まれた、子供につけられる古風な名前のことを指します。
未だに聞きなれない人も多いであろうシワシワネーム。具体的なランキングも交えて、その背景や内容をご紹介します。あなたが子供に付ける名前は、キラキラでしょうか?それともシワシワでしょうか?
ネットで話題?シワシワネームとは?
昭和時代に流行した古めかしく日本人らしい名前
今新米ママさん達の間で流行しているシワシワネームとは、どのような定義があるのでしょうか?これと言った厳密な定義はありませんが、日本の昭和の高度成長期頃を中心として一般的に普及していた「日本人らしい」「少し古めかしい」名前を指すことがほとんどです。
具体的には、女の子なら「○子」や「○美」。男の子なら「○男」など、皇室の名前にあるような奥ゆかしさを感じる名前です。最近ブレイクしている女優さんの名前などもシワシワネームが多く、決して衰えることのない漢字・響きとしての美しさを感じさせます。
そして大きな特徴として「読みやすい」ことも挙げられます。これは一昔前から継続的なブームとなっているキラキラネームとは相反的なものです。
そもそもシワシワネームとは、キラキラネームを付けることにより生じる弊害の可能性という認識が広まったことにより流行に火が点きました。
キラキラネームで困るケースが増えてきた
1つの事柄が流行ると、しばらくするとそれと逆の事柄が流行るというのは世の常です。それは名前の世界にも当てはまったようで、キラキラネームの話題性のピークを超えた今ではその不便さにおいて指摘されることが少しずつ増えてきました。
とある企業が行ったアンケートによると、キラキラネームだと就職活動に不利なケースがあるという結果が出ています。受験においては名前を理由として不合格を出した場合はそれが発覚すると憲法違反となってしまいますが、入社となるとそういうわけではありません。
読みづらい、名付けの親の考えに疑問を持たれる、会社の社風やイメージと名前が見合わない……名前で落ちる理由は様々ですが、本人の能力や素質ではどうにもならない理由で落とされてしまっては本人も悔しがるに悔しがりきれません。
また学校内でも呼びづらいことで扱いづらいと思われているケースや、子供自身もどのように読むのかいつも聞かれてしまうことを負担に思うケースなども増えてきています。救急の搬送時など病院関連においても名前の確認に手間取るなど、キラキラネームの弊害がちらほらと表面化してきているのです。
どのように名付けるかは親に託されている
とは言えどもキラキラネームが全面的に批判されているわけではありません。当て字を踏まえた個性的な名前はやはりオリジナリティーを感じさせ、親子共にその名前を気に入っている人も沢山いることでしょう。学年で被る名前がいないということが自慢になる子供もいるかもしれません。
また営業さんや自営業の方など、変わった名前で人から覚えてもらいやすいことでメリットがある人もいます。シワシワネームも今は人気急上昇中ですが、流行とは世の中の動きと共に流動的に変わっていくもの。「古臭い」からと避ける人がいるのも事実です。
つまりシワシワネームもキラキラネームも、どんな名前の付け方であってもメリットとデメリットは存在するのです。本人の受け取り方も大きいですが、何よりもそれは名付け親が決めること。単に流行っているからだけではなく、漢字の持つ意味を理解した上で考えていくことが重要なのです。
シワシワネームランキング~女の子編~
やんごとない魅力溢れる奥ゆかしい名前
それでは実際にシワシワネームのランキングをご紹介します。昭和24年、当時は空前のベビーブーム。その時のランキングが現在の名付けにも影響しています。女の子の名前はおしとやかで奥ゆかしい、謙遜を尊ぶような名前が多いです。
1位 幸子(さちこ)……堂々の1位は、子供に幸せになってほしいという願いが込められた幸子ちゃん。幸せになれるだけではなく、周りにも幸せを与えられるような器量の広い子にという意味にもなります。
2位 和子(かずこ)……日本らしい「和」を使った名前です。なごやか・やわらぐ・凪などの意味もあるので、周りにも穏やかさを与えられる優しく慎ましい女性に育って欲しい名前です。
3位 洋子(ようこ)……「洋」という漢字には、まさに太平洋を彷彿とさせるような広大なイメージが広がります。大きな心の広さを持った女性になってくれそうですね。
4位 節子(せつこ)……日本人の魅力でもある節操。その奥ゆかしさが名前にも表れています。ジブリ映画「火垂るの墓」のメインキャラクターの名前にも使用された程に昔はメジャーな名前でした。
5位 恵子(けいこ)……死ぬまで飢えや貧困に苦しむことのないよう付けられる漢字である「恵」。他人に対して思いやったり情けをかけるという意味もあり、恩義と人情を尊重する意味も含まれています。
6位 悦子(えつこ)……悦楽の「悦」、つまりは喜び楽しむこと。常に笑顔の溢れる楽しい人生であることが願われています。あだ名は「えっちゃん」で決まりですね。
7位 京子(きょうこ)……「京」という漢字は歴史が古くまさしく日本人が尊ぶ名前です。東京・京都のように都を意味するこの名前。都が栄えることは必然的であるように、人生も賑やかに栄え続けることが願われています。
8位 恵美子(えみこ)……恵みが耐えることなく、美しさを備え続けるという申し分ない名前です。心の美しさは他者にも恵みを分け与えることだという意味にも取れます。
9位 啓子(けいこ)……あまり単体では使われる機会の無い「啓」。この漢字には教え導く、開放するなどの意味があります。人の上に立つ素質が芽生える子に育ちそうです。
10位 久美子(くみこ)……「久」は永久の久の字でもあります。さしずめ、永遠に美しくあれるようにという願いが込められていると言えます。女性みんなの願いがこもっている名前です。
「子」という漢字の持つ意味
女の子用シワシワネームの代名詞であり、それに限らずとも日本女性の名前によく使われる「子」。命名におけるこの漢字の本来の意味を知っている方は少ないです。
「子」とは、「一(はじめ)」から「了(おわり)」まで人生のどんな時期においても常に幸福であってほしい、という願いが込められています。元々は高貴で位の高い女性に付けられていた名前であることも頷けます。
そんな尊く深く、優しい愛情を感じさせる「子」。組み合わせる漢字を意味を踏まえ今一度見比べて、子供にとって何を最も与えていきたいかという願いを考えましょう。
シワシワネームランキング~男の子編~
男らしさと誠実さが前面に
最も特筆すべきは、ランキングトップ10位以内の名前は全て1文字であるということです。名前が1文字の男性って、男らしくドンと構える雰囲気が感じられますよね。
1位 博(ひろし)……博識、博士、博学と知的なイメージの漂う「博」。この漢字には広める・広く行き渡らせるという意味もあるので、自らの持つ見聞を皆に分け与えるというまさに知こそ武な名前です。
2位 茂(しげる)……茂りとは、つまりは草木の豊かな茂りを指します。人間関係・仕事・夢、全てにおいて広く豊かに茂るようにと願われ付けられる名前です。
3位 清(きよし)……清い水の流れを彷彿とさせます。その名の通り清らか・爽やかという意味もありますが、同時に周りをも清める正しい心を持ってほしいという願いも。
4位 進(すすむ)……どんな苦難があったとしても前進することをやめずポジティブで前向きであってほしいという願いがこもっています。人の前に立って進むような人になってほしいですね。派生で「歩(あゆむ)」も人気です。
5位 実(みのる)……努力や忍耐が実を結ぶ人生になってほしいという意味合いの名前です。成功という名の果実は最初は青いですが、努力という肥料を与え続けることで必ず実を結ぶのです。
6位 修(おさむ)……修学の修の字と言われるように、大きなことを成し遂げ修めることが願われています。名前の響きも品が良く、育ちのよさも感じさせます。
7位 明(あきら)……明朗活発、明るく朗らか。まるで太陽の光りのように周りを明るく照らすイメージを彷彿とさせます。リーダーになる素質がありそうな名前です。これに限らず母音から始まる名前はインパクトがありますね。
8位 隆(たかし)……隆々とそびえ立つ山々の荘厳さと力強さを感じさせます。たくましい筋肉も隆々と表現することから、男らしく守ってくれて頼りになるイメージを沸かせます。
9位 豊(ゆたか)……豊穣、豊作、豊潤。人間は古来より豊かであることに焦がれて祈ってきました。人生に幸福が豊かに満ち足りているように付けられる名前で、漢字のそれだけでも「満ち足りて褒められる」という意味を持ちます。
10位 誠(まこと)……歴史好きの人なら思わず親御さんが新撰組好きなのかもという想像もしてしまいます。常に誠実で嘘をつかない真面目さが表れている名前です。
1文字であることの「昭和の男」感
名前が1文字だとドッシリと頼りがいのある雰囲気になりますね。草食系男子と謳われる最近の男性よりも、一家の大黒柱といった風の昭和の男性感が出ます。特に1文字の名前だと「こうとしか読まない」という漢字が基本なので、その潔さも要因の1つです。
昨今少しずつ失われつつある、昭和の家庭の亭主関白感を彷彿とさせます。その力強さと同時に優しさ・思いやりを内包しているのも感じ取れるのが、男の子向けのシワシワネームの素敵なところです。
シワシワネームに関するその他のこと
女の子は優しいイメージから平仮名の名前になることも
平仮名の名前の一番のメリットは、「誰が読んでも読める」ということです。いくらシンプルな名前であっても、読み方によっては間違えられることもあります。
例えば漢字で「愛」という名前。当たり前のように「あい」と読むかと思いきや、「めぐみ」という名前だったり、「幸」でも「さち」ではなく、「みゆき」だったり。
100%読み間違われることが無いだけでなく、可愛らしく優しい印象を受ける平仮名の名前は、女の子におすすめです。
男の子は太郎や〇男という名前が多かった
「太郎」や「太朗」といった名前は、本来だと長男を意味しました。「産めよ増やせよ」計画のあった戦時中は子だくさんの時代で、生まれた順に太郎(一郎)、次郎(二郎)といった輩行名として用いられていたようです。
しかし、最近では次男以降に使われることも珍しくないし、生まれた順の数字が名前になるとは限りません(例を挙げると、イチロー選手は次男だそうです)。
また、「こんな男になって欲しい」という意味を込めて「男」の付く名前を男の子につけられることも多かったようです。男は家族を守るものとされていたように、力強く、凛々しい印象ですね。
男女ともに漢字1文字の名前は印象的で力強い
男の子だと「清(きよし)」「昭(あきら)」「勇(いさむ)」、女の子だと「茜(あかね)」「愛(あい)」「梢(こずえ)」など、漢字1文字の名前も人気です。
古風ながらも響きが美しく、印象に強く残りやすいですね。また、古臭くなり過ぎず、どの時代であってもしっくり馴染んでくれるのも嬉しいところです。
日本を感じられる名前であり、外国の人も覚えやすいです。特に海外ではファストフード店やコーヒーショップで名前を聞かれることもあるので、世界に通じやすいとも言えるでしょう。
シワシワネームにもデメリットはある?
あまりにも度の過ぎたシワシワネームだと、古臭い印象に。特に「〇兵衛」といった名前などは、自己紹介などで名を名乗っただけで「おじいちゃんみたい」とからかわれるかも知れません。
また、「うちのおばあちゃん(おじいちゃん)と同じ名前だ」と言われて、不快な思いをしてしまうケースもあります。それでも、キラキラネームが多いこの時代に、シワシワネームは逆に新鮮です。
「まともな親に育てられたのだろう」と思われることから、シワシワネームの方が就活にも有利と言われています。大人になり、やがて老いていくほどに似合うというのも大きな特徴です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。シワシワネームという呼び方はさておき、日本語・漢字の持つ本来の美しさやシンプルさ、寡黙であることと奥ゆかしくあることの魅力が存分に表れた名前ですね。
文字1つ1つが固有の意味を持つというのは他の言語には無い特徴です。日本人にとって、わが子の名付けは他国とは違う意味での特別さを持っていると言えます。子供に込める願いを如実に具体的に込められるというのは、日本ならではの愛情の表現方法です。
名前は子供に贈る最初のプレゼント。正解というものは無く、誰しもが悩む父親と母親の最初の関門です。是非たくさんの時間をかけて考えて、想いのこもった名前を付けてあげましょう。
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