「食事の準備や子育てなどを多めに引き受けているのに、夫が全く『ありがとう』と言ってくれない。少しは感謝の気持ちを表せないの？」と内心怒っている妻の話をよく聞きます。

夫はどうして「ありがとう」と言わないのでしょう。そして、「ありがとう」と言ってもらうにはどうしたらいいのでしょう。その理由を考えていきましょう。

「ありがとう」と言わない夫への不満

食事を作っても「ありがとう」「おいしいね」と言わない。仕事を持ちながら子育てをしているのに「ありがとう」も言わず、手伝いもしない。そんな不満を持っている妻は少なくないですよね。ネット上でもいろいろな声があります。

ありがとうを言わない夫とかクソやん

— すい痔@低浮上 (@leo_sui100) September 29, 2015

「おはよう」を言わない夫…朝から心が重くなる…こういうのが積み重なって熟年離婚なのかもしれないなぁ　　　「行ってきます」も「ただいま」も「いただきます」も「ごちそうさま」もましてや私に「ありがとう」なんて聞いたことがない…よその人は言うのかな、みんな言わないのかな…

— ぶんきん (@kindou7) September 12, 2012

「二人の子供なのになんで私はそんなに旦那に気を使わないといけないのか」なんて、切実ですよね。最近は共働きで家事も分担している家庭も増えましたが、やはり妻に家事の負担がかかっていることも。共働きとはいえ、夫が管理職だったりすると、妻が多く家事を受け持つこともあります。そんなとき、多くは語らずとも「ありがとうね」とひと言感謝の気持ちを表現してくれるだけで、精神的にでも妻の負担が軽くなるものです。それで家事の負担が減るわけではなく、要は気持ちの問題なのですが、身近な存在だからこそ、ちょっとした思いやりがほしいところですよね。

家事をすることが当たり前と夫に思われることが、妻にとってはいちばん辛いことです。でも、ネット上の意見のように「ありがとう」と言ってくれない夫は多いですよね。なぜそのひと言が言えないのでしょう？

夫の意見は？

旦那さんが奥さんに対して言いたいけど言えない本音ランキング （gooランキング）では、1位が「いつもありがとう！」です。以下、2位が「いつまでも元気でいてほしい」、3位が「一緒にいられて幸せ！」です。やはり夫も妻に感謝の気持ちはある人が多いのです。しかし、照れくさくて言えないのですね。いちばん身近な存在の妻に、面と向かって「いつもありがとう」とは言えないのです。ちょっと上の世代だと「妻が家事をするのは当たり前」という感覚の男性もいますよね。父親や祖父がそういうタイプだったという人もいるでしょう。時代は確実に変わってきてはいます。

妻は夫に「ありがとう」と言ってるか？

実は、同じアンケートの妻版もあるんですよ。奥さんが旦那さんに対して言いたいけど言えない本音ランキング では、1位が「いつもありがとう！」、2位「いつまでも元気でいてほしい」、3位「家事が手抜きになっていてごめんね」です。妻と夫、期せずして1位が同じ結果になっています。そう考えると、夫婦はお互いに思いやりの気持ちはあるけれど、面と向かって「ありがとう」という感謝の気持ちは出せないということですよね。

考えてみてください。あなたご自身、パートナーに「ありがとう」と言っていますか？　例えばお醤油を取ってもらったときや、頼んだものを買ってきてもらったときぐらいは「ありがとうね」とは言えても、「お仕事お疲れさま。いつもありがとう」なんて、改まっては言わないですよね。夫も同じなんです。逆にもし「いつもありがとう」と夫に言われても、ちょっと照れちゃいますよね。そこをまず理解すれば、お互い歩み寄れるでしょう。

誕生日や結婚記念日をきっかけに使う

夫が言わないなら、妻から言っちゃいましょう。それが夫からの「ありがとう」のきっかけになるかもしれません。何でもない日に、急に「いつもありがとう」とは言いづらいので、夫の誕生日や結婚記念日にプレゼントを渡しながら「おめでとう。いつもありがとうね」とサラッと言ってみましょう。ひょっとしたら「こちらこそありがとう」と言ってくれるかもしれません。また、幼児や小学生の子どもがいる場合は、父の日を利用して、子どもと一緒にプレゼントを渡しながら「いつもありがとう」と子どもと一緒に言葉を添えると言いやすいですよ。夫も子どもに「ありがとう」と言いながら、実はあなたにも「ありがとう」と言っていると思えばよいのです。

もし父親が「妻が家事をするのは当たり前」というタイプの人なら、あなたがお母様に「父になりかわって感謝します」と、母の日や誕生日にプレゼントを渡すのもいいですね。「本当はお父さんも感謝してるんだよ」とひと言添えるだけで、お母様の気持ちは晴れやかになります。

まとめ

夫婦といっても、元々は他人です。歌の歌詞じゃありませんが、育ってきた環境も違います。しかし、縁あって人生をともにしているのだから、どこかしら「この人とだったら」というポイントがあってパートナーになったはずです。原点を思い出して、こちらからも少し譲歩し、感謝の気持ちを表現し、きついときは「ちょっと手伝ってくれない？」と言いましょう。やはり口に出してこそコミュニケーションは取れるので、「親しき中にも礼儀あり」を踏まえた上で何でも話しましょう。「あ何故わかってくれないの？」は通用しないと思った方がいいですね。言葉に出してこそコミュニケーションは取られるのです。

それでも手伝ってくれなかったら、そのときは考えたほうがいいかもしれませんけれど。