既婚者に聞く!恋人ではなく夫婦になることの6つの意味
2018.10.10
同棲が昔ほどめずらしくなってきた現在では、恋人同士が籍を入れないまま『事実婚』という形態を選択する方も増加傾向のようです。
いろいろとご事情があるなかで事実婚を選択される方もいるでしょうが、形式上での『夫婦』になるということは、恋人や籍を入れる結婚とは違うそれなりの意味があります。
『結婚』という制度そのものに価値を見いだせず、事実婚でもなく普通に恋人としてずっと過ごすという方もいることでしょう。この記事ではそれを踏まえ、夫婦になることの意味を6つに渡ってご紹介します。
夫婦になることの意味とは?
1.何かあった時、一番に駆けつけられる立場
もし最愛の彼に突然の事故が襲ったら。もし突然重大な病が発覚したら。その時恋人であるあなたには、何も説明してもらえません。彼に親がいれば、その親が詳細の説明を受ける立場であり、あなたはあくまでも『ただの知人』であることに過ぎないのです。
前述の通り、様々な形態で生活することが多く見られるようになってきて『自由』が尊重されるようになってきましたが、それでもやはり『正式な家族』を優先する場面はまだまだ残っています。
いくらずっと長く一緒に暮らしてきていても、どんなにあなたと彼が愛し合っていたとしても、法的には何も関係が認められていない立場です。
また、もっとわかりやすい話しをすると、彼が就職・転職することになった時、会社に提出する書類に緊急連絡先という彼に仕事中何かあった場合の連絡先を記入することがあります。
その時、彼女であるあなたの名前や連絡先と『彼女』という続柄を書いて提出すると、会社に笑われてしまいます。ご両親がいらっしゃれば必然的に緊急連絡先はご両親になります。
そうすると、会社で突然彼が倒れても彼女である自分は何も知らず、ずっと家で彼を待つなんていう最悪なことも起きかねません。
考えただけでゾッとしませんか?これが夫婦になることの意味です。
2.彼が浮気をした時などに、守られる立場になる
1の内容と少し類似していますが、婚姻届を書面で提出し『戸籍』を共にするというのは、法的に認められた立場となります。
もし万が一彼が浮気や不倫をしたとなった場合、ただの彼女という立場であれば泣き寝入りをするか別れるかの2択となります。もちろん慰謝料などはありませんし、ただ心に傷を負い悲しむだけの日々が待っているのです。
しかし、夫婦関係となれば話は別です。日本の法律には夫婦間には「貞操義務」というものが存在します。これによって配偶者の不貞行為に対して損害賠償を請求できるようになります。
もちろん不貞行為が元で別れることになった場合も、慰謝料を請求できるような正当な立場になるのです。
全く浮気を心配するようなことがない彼であっても、絶対はありません。いつどこでどのようなキッカケがあるかなんて誰にもわかりません。この先何十年、誰も安全を保証してはくれません。それを守られる立場に変えてくれるのが、『結婚』という制度なのです。
また、浮気や不倫に限ったことではありません。結婚していない状態で彼と共に暮らし、運悪く彼が亡くなってしまった場合も何も保証はなくただ1人身に戻るだけですが、結婚していると遺族年金があったり、保険金を受け取れる立場であったりと金銭的にもしっかりと保証されています。
もちろん、金銭を目的に一緒にいるわけではないと思いますが、ここでお伝えしたいのは、どんなことにおいても『保証される立場』であるということです。
日陰の身ではなく、ちゃんと社会的に認められる立場でいられるのが夫婦です。
3.『家族』を作ることができる
愛する夫婦間の男女に子どもができるというのは普通の話です。夫婦で協力し合い、2人の遺伝子を持つ子どもを産み育てていく。人間としては極めて一般的な行為です。
ですが、恋人状態のまま子どもができてしまい、そのまま入籍もせずに出産してしまうと、子どもにとっては必要ないはずの問題を抱えた人生のスタートとなってしまいます。
彼に認知をしてもらえば戸籍の両親の欄には自分と相手の名前が載りますが、もちろん苗字は別ですので、子どもはどちらの姓を名乗るのかを選ばなくてはなりません。
また、親権についても夫婦であれば当たり前のように2人の子どもとして認められますが、恋人同士のままだとそうはいかなくなります。
普通に結婚して子どもを授かり産み育てていれば困らないような問題も、結婚していないだけで非常に面倒なものになるのです。そして社会的にも2人の子どもであるとは認められにくいのです。
また、非常に古い考え方と言われるかもしれませんが、やはり『子は鎹(かすがい)』なのです。2人の気持ちは永遠に変わらないと信じていても、年月が経過してくるとどうなるかはわかりません。そうなったらアッサリ『別れ』が待っているのみです。
ですが、子どもがいればそう簡単には別れることができません。その時、夫婦関係を継続させるために人は一生懸命考え、行動するでしょう。
もちろんその末に離婚という選択を取る夫婦も少なくはありませんが、それでも結婚していない恋人同士ほど簡単に別離を選択することはないのです。
4.お互いの人生に責任を持ち、何事も分かち合える
夫婦とは、運命共同体なのです。人生を共にしていく大切なパートナーであり、それなりの覚悟が必要になってきます。ただ一緒に住む、一緒に暮らすということだけではありません。
夫婦というのは、お互いの人生に責任を持ち、何事も分かち合える関係であることです。これこそが、「夫婦」と言えるのではないでしょうか。
独身のころは、適当に自分勝手に行動したり、相手の気持ちを考えていない時もあれば、自分のことしか考えられなかったなんて人もいるでしょう。今まで「自分」と「他人」を分けて考えていたけど、夫婦となればお互いの事情が、お互いに関係します。
ふたつの身体だとしても、ひとつであると考えましょう。「私は私」「相手は相手」という別々で考えているのはもう終わり。喜びも悲しみも、すべて一緒に分かち合える、それこそが夫婦と言えるでしょう。
5.育児により子供の成長を間近で感じられる
子供ができると、当たり前に育児が始まります。育児は、夫婦で協力し合っていかないといけませんよね。子供はいつまでも赤ちゃんのままではなく、少しずつ成長していきます。
子供ができるまでは、とくに男性は「夫婦」ということの意味をあまり理解していない人が多いです。しかし、それは育児により子供の成長が間近で感じられた時、夫婦としての意味に気が付くでしょう。
夫婦にならなければ、子供はいなかったし、こうして間近で日々成長を見届けることができる。この幸せは、「夫婦」であるからこそ、実感できる喜びなのです。最初は育児に協力的じゃなかった旦那も、成長を見て感動し、もっと育児に携わり「父親」としての自覚が出てきます。
子供の成長は、元には戻りません。成長した姿は必ず目に焼き付けたいものですよね。夫婦の意味とは、協力して育児し、子供が大きくなっていく姿に意味を感じられるのかもしれません。
6.万が一のことがあったとき、支え合って行ける
独身の頃は、自分の健康状態が悪くても、誰かに迷惑をかけることもないです。しかし、夫婦になると、自分の健康状態はパートナーへと繋がっていくので、迷惑をかけることになってしまいます。
自分が体調を崩した時もそうですが、夫が体調を崩して入院が必要になったとき、大変なのは自分です。夫の身の回りのお世話や、家事に育児、また入院している間は稼ぎがなくなってしまうので、仕事に行かないといけなくなったりします。
こうして、夫婦どちらかが体調を崩すと、それぞれに影響が出てしまいます。肉体的にも精神的にも疲れ切ってしまいますが、こんなときこそ心身ともに支え合って行けるのが夫婦です。
「どうしてこんなことしないといけないの?」ではなく、夫婦だからこそ支え合っていかないといけません。支えてくれる人がいなくなると、すごく困ります。夫婦でいる限りは、自分に万が一のことがあったらパートナーへとつながると覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
少し厳しく現実的なお話しをしてきましたが、夫婦別姓や事実婚という『自由』を選択するからには、それなりにデメリットもあります。
夫婦になることにはそれなりの意味が存在します。今回の記事では物理面での意味をお伝えしましたが、もちろん気持ちの面などでも意味があることでしょう。
恋人のままでいいと思っている方は、この機会に『夫婦』について少し考えてみるのはどうでしょうか。